Catalog Tech、初期のDNA計算のマイルストーンとして、DNA内に保存されたデータ検索を成功

ウェットデータセンターの登場

DNAストレージ企業のCatalog Technologiesは、DNA内に格納されたデータを検索する技術を実証し、DNA計算への最初の一歩を踏み出しました。

同社は、リソース使用量が「データサイズにほぼ依存しない」超並列かつスケーラブルな方法で検索を実現したと主張しています。

2016年に設立されたCatalog社は、個々のDNA分子にデータを保存せず、より大きな分子の集合体を使用することで、より高速な書き込みと読み出しを可能にしているといいます。

9月、Catalog社は同社の書き込みマシン「Shannon」を用い、シェイクスピアの「ハムレット」から約17,000語を数分でDNAにエンコードすることに成功しました。

Catalog社は、このDNAアーカイブを使って並列検索計算を行い、クエリーワードの全出現回数を検索することに成功したと説明しています。

さらに11月には、8つのシェイクスピア悲劇の20万語をDNAにエンコードし、最初のハムレット検索とほぼ同じ化学計算ステップ数、時間、リソースで、すべての劇中の検索語の出現を検索することに成功しました。

2023年半ばまでには、1億語以上の単語を含むデータセットで同様の成果を達成することを目指しています。

「この歴史的かつ画期的な成果は、DNAベースの計算の実現に貢献したパートナー企業や共同研究者たちとの長年にわたる共同作業に基づいている」と、 Catalog社の創設者兼CEOであるHyunjun Park博士は述べています。

「DNAベースのデータストレージと計算の優位性が実証されたことで、私たちは今現在、膨大なデータセットに対する信号処理から機械学習まで、より高度なアプリケーションに取り組むことに目を向けている。それと並行して、パートナー企業や共同研究者の方々と密接に連携して、このプラットフォームのサイズと複雑さを軽減し、さらに商業的な提供の対象となる特定のワークロードの特定を進めていく」

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※　DCD Magazine最新号の特集「最先端の長期保存技術」の中で、Catalogが取り上げられています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。