Crane Data CentersがPrincipalと提携、米オレゴン州に100MWのキャンパス計画

新会社Crane Data Centers Inc.は、オレゴン州ポートランド郊外に大規模なデータセンターを計画しています。

同社は今週、不動産投資チームを通じてPrincipal Asset Management社と共同で、ヒルズボロから約8マイル離れたフォレストグローブ地区に100MW超のデータセンター・キャンパスを開発する計画を発表しました。

プロジェクトの第1フェーズでは、35エーカーの敷地に約30万平方フィートの施設が建設され、初期容量は50MW、その後100MW以上まで拡張される予定です。なお、開発のスケジュールについては明らかにされていません。

CraneのCEOであるMatt Pfile氏は次のように述べています。「Principal Real Estate Investorsと提携して、ポートランド市場で新データセンターキャンパスを開発できることを誇りに思う。Principal社の不動産チームと協力し、持続可能性への強いコミットメントを示すデータセンター・キャンパスを開発できることを楽しみにしている」

また、Principal Asset Managementの不動産担当マネージングディレクターであるBen Wobschall氏は、「Craneとの戦略的パートナーシップとポートランドエリアへのデータセンター投資は、関係者全員にとって刺激的なプロジェクトで、当社の現在のデータセンターポートフォリオに素晴らしい付加価値をもたらすものだ」と述べています。

2019年に始動したこのプロジェクトは、Craneにとって最初のデータセンタープロジェクトとなるようです。CEOのPfile氏は以前、Googleに12年間勤務し、データセンターのエネルギーと立地戦略を担当した経歴を持ちます。

日本でのプロジェクトも計画

同社は、ホールセールパワードシェル、ビルド・トゥ・スーツ(BTS)のハイパースケール施設の開発を目指しており、米国ではカリフォルニア(シリコンバレー、ロサンゼルス)、アリゾナ(フェニックス)、イリノイ(シカゴ)、また日本では東京・大阪でのプロジェクトを予定しているとのことです。

BMO Capital Markets Corp.とCompo Capital Advisorsが、クレインの戦略および財務アドバイザーを務めています。

Principal Financial Groupの一員であるPrincipal Asset ManagementとPrincipal Real Estateは、これまでにも多くのデータセンターに投資してきました。

Principal Real Estateは2007年にデータセンターへの投資を開始し、データセンターの買収や開発に10億ドル以上を投じるとともに、11億ドル以上のデータセンターREITを保有しています。2021年には、同社初の米国データセンター専用ファンドをクローズし、昨年は1億5500万ユーロ(約1億7580万ドル)の欧州データセンターファンドをクローズしています。

Principalは昨年、Lincoln Rackhouseと提携し、ジョージア州アトランタのデータセンターを取得しました。両社は多くのデータセンタープロジェクトで提携しており、2019年にはコロケーションとマネージドサービス企業のバイトグリッド(Bytegrid)を共同で買収しています。2021年、 LincolnはフロリダにあるT-MobileのデータセンターをPrincipal Real Estate Investorsが所有するグループに売却しました。

2022年には、Principalがスペイン・バルセロナにあるAtlas Edgeが入居する施設と、英国チェシャー州にあるGetronicsが入居するデータセンターも買収しています。

Quinbrook Infrastructure Partnersの新会社であるRowan Digital Infrastructureも、Project Meriwetherという名称でフォレストグローブの63エーカーの土地に150MWの施設を計画中です。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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