テンセント、天津のクラウドデータセンターに新しいマイクログリッド導入
テンセント(Tencent) はこのたび、天津にある同社のクラウドデータセンターでマイクログリッドを稼働させました。同社の公式発表によると、総容量10.54MWのこのマイクログリッドは、年間推定1200万kWhの電力を発電する予定であり、これは6000世帯の維持に相当します。
大量のエネルギー消費で悪名高いデータセンターは、特にAI駆動型アプリケーションの人気急上昇に伴い、需要が急激に急増しています。コンピューティングパワーへの要求は著しくエスカレートし、従来のプログラムを凌駕しています。
このような需要の高まりを受けて、データセンター事業者は、電気的な回復力を強化し、エネルギー支出を抑制し、持続可能性の目標を達成するために、ますますマイクログリッドに注目するようになっています。
マイクログリッドは、一次送電網から自律的に(オフグリッド・モードで)、あるいは送電網と協調して(オングリッド・モードで)運転できる、局所的で自立したエネルギーシステムを意味します。
これらのシステムには、太陽光発電所、風力タービン、蓄電池、従来型発電機などの分散型エネルギー資源(DER)が組み込まれており、高度なソフトウェアと通信技術によって管理されています。
マイクログリッドは、小規模なエネルギーコミュニティから個人住宅まで、さまざまな規模に対応し、独立または一次送電網と連動して稼働することで、効率性と耐障害性を高め、二酸化炭素排出量を削減することが可能です。
テンセントの持続可能性へのコミットメントは、全国の施設に屋上ソーラーパネルを大規模に設置していることからも明らかです。この取り組みにより、2023年までに設置容量が50MWを超えることになり、データセンターは発電所としての機能を併せ持つようになりました。
天津のマイクログリッドは、太陽光発電特有の変動を調整するために設計されたバッテリー蓄電システムによってさらに強化されています。テンセントはAIと機械学習を活用して、複数のエネルギー源からのデータを処理し、将来の電力需要と発電パターンを予測できる高度な制御システムを開発しました。
2030年までにカーボンニュートラルを実現することを公約に掲げるテンセントは、2024年だけでも13億kWh以上の再生可能エネルギーを調達する予定です。同社は現在、データセンター全体の年間電力消費量の54%を再生可能エネルギーが占めており、自社で建設したキャンパスの70%以上をグリーンエネルギーで賄っていると発表しています。
W.Media ( Hazel Moises 記者)より抄訳・転載
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