GPUクラウドのCoreWeaveが欧州本土にデータセンター開設へ
スペインに加え、スウェーデンとノルウェーにも拠点を計画中
GPUクラウドのプロバイダーであるCoreWeaveは、ヨーロッパ大陸への進出計画を正式に発表しました。
同社は今週、2025年末までに欧州大陸で22億ドルを投資し、新たに3つのデータセンターを拡張・開設すると発表しました。
これは、同社が以前に発表した英国への13億ドルの投資に追加されるもので、同地域での投資総額は35億ドルになります。
新たに計画されている3つのデータセンターは、英国を拠点とする当社の2つのデータセンターに追加される予定です。
CoreWeaveの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のMike Intratorは、次のように述べています。「欧州は、AI産業にとって次のフロンティアであり、わが社の次の成長段階における重要なマイルストーンです。当社のGPUインフラは、次世代AIアプリケーションの需要拡大に対応するため、必要なコンピューティング・ソリューションとツールを欧州のクラウド市場に提供します。」
同氏によると、これは当社がこの地域で「いくつかの重要な投資」を行う最初の案件だとのことです。
正確な詳細は明らかにされていませんが、同社はスウェーデンと、ノルウェーの拠点に投資する予定です。
DCDは以前、同社がスペインに拠点を開設する計画についても報じています。同社の求人掲示板では、スペインのバルセロナで、EdgeConneXデータセンター内のデータセンター技術者を募集しています。同社はこれまで、スペインでの展開計画については言及していません。
スウェーデンのヨハン・フォルセル国際開発協力・対外貿易大臣は、「CoreWeaveのスウェーデンへの投資は、重要なAIインフラを強化するものです。スウェーデンの投資環境が、CoreWeaveのような先駆的企業を惹きつけていることを誇りに思います」と語っています。
ノルウェーのデジタル化担当大臣であるKarianne Tungは、次のように述べています。「ノルウェーの地で、AIインフラへの大規模な投資が行われていることを嬉しく思います。ノルウェーの技術インフラへの民間投資は、技術開発とAIのハブとしてのノルウェーの地位を強化するものです。」
このニュースは、同社が英国での事業拡大に10億ポンド(12.5億ドル)を投資する計画に続くものです。
この資金調達により、2024年に英国で2つのデータセンターが開設され、2025年にはさらなる拡張が計画されています。
同社は、英国のデータセンターがどこに設置されるかは、明らかにしていませんが、東ロンドンのドックランズを拠点とする、データセンター技術者を雇用しています。
2017年に設立され、当初は暗号とブロックチェーンのアプリケーションに焦点を当てていたCoreWeaveは、クラウド提供に多額の投資を行っており、AIアプリケーション向けにGPUへのアクセスを提供しています。同社はその後、数十億ドルの株式と、数十億ドル以上の負債を調達しています。
同社は現在、ニュージャージー州ウィーホーケンのUS East、ネバダ州ラスベガスのUS West、イリノイ州シカゴのUS Centralの、3つのデータセンターリージョンをウェブサイトに掲載しています。ステータスページには、リノのリージョンも掲載されています。
CoreWeaveはここ1年半、大規模なリース事業を展開しています。同社は以前、2023年末までに14か所、2024年末までに28か所のデータセンターを運営する見込みだと述べています。
同社は、テキサス州、バージニア州、ジョージア州、オレゴン州を含む全米のデータセンターについて、Lincoln Rackhouse、Chirisa、Flexential、TierPoint、Digital Realty、Core Scientificなどと、リース契約を結びました。
同社の求人情報には、オレゴン州ヒルズボロ、ワシントン州リンウッド、ペンシルベニア州ブレイニグスビル、ニュージャージー州イーストウィンザー、ジョージア州アルファレッタとダグラスビル、バージニア州チェスターとクラークスビル、ネバダ州リノ/スパークス、オハイオ州シンシナティでの、データセンター技術者や、セキュリティスタッフの募集が記載されています。
今週CoreWeaveは、Core Scientificと200MWのリース契約を結び、同社の米国施設でのホスティングを開始しました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Caféが日本向けに抄訳したものです。
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