アカマイ、来年にもLinodeを 十数の新市場に拡大へ

最初の目的地 ~バージニア州アッシュバーン

アカマイは、今後 1 年間に十数の市場で Linode のプレゼンスを拡大し、そして新たな エッジコンピューティング サービスの開発を計画しています。

両社は今週、2023年末までに米国、インド、ブラジル、インドネシア、日本、スウェーデン、イタリア、フランス、オランダに、Linode のホスティングサービス全製品を備えたデータセンターを新たに 10か所以上追加する計画を発表しました。

しかし、これらは新規の施設ではありません。アカマイはProtocol に対し、可能な限りそれをアカマイの既存データセンターで展開するか、「アカマイがすでに慣れ親しんでいる場所を使用する」と述べています。

アカマイのコンピューティング担当製品管理バイスプレジデント、Shawn Michels氏は、「我々は、ハイパースケーラーに期待されるような横展開を可能にするネットワーク容量、コロ、および電力が確保できる場所を本当に探している」と同メディアで述べています。

最初に計画されている新拠点はバージニア州アッシュバーンで、2023年前半にはさらに多くの拠点が設置される予定です。

同社は今後、アムステルダム、チェンナイ、シカゴ、デリー、ジャカルタ、ロサンゼルス、大阪、マイアミ、パリ、ローマ、サンパウロ、シアトル、ストックホルムでの展開も目指しています。それぞれの具体的な詳細は、今後発表されていく予定です。

両社はまた、従来のクラウドプロバイダーが十分なサービスを提供していない「手の届きにくい場所にも基本的なコンピューティング能力を提供する」ことを目的とした新たなエッジサービスの開始も目指しています。これらの拠点は「分散型サイト」と呼ばれ、アカマイと Linode はこれを設置していく 50 以上の都市を特定しています。Protocolは、これらのサイトを AWS のローカルゾーンと同様のものとして説明しています。

「その目的は、データをプッシュし、アプリケーションの一部を可能な限りユーザーに近づけること」とMichels氏は話しています。

「コアサイトでは……Database as a Serviceやオブジェクトストレージ、ブロックストレージ、VM、コンテナ、GPUといったものがある。しかし、一部の顧客から聞こえてくるのは、より分散したアプリケーションを構築したり、マイクロサービスといったものに移行する際に、例えばネットワークやデータセンターインフラが他の地域ほど堅牢でないといった、より手の届きにくい地域でVMやブロックストレージを提供したいということ」と、彼は付け加えます。


コンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN)企業のアカマイは、今年初め、クラウドホスティング企業の Linode を 9 億ドルで買収しました。その後の決算発表で両社は、「クラウドからエッジまで、世界で最も分散されたコンピュート・プラットフォームが誕生し、開発者や企業がアプリケーションを簡単に構築、実行、および保護できるようになる」と述べていました。

2003年に設立されたLinodeは、現在アメリカ、カナダ、ドイツ、イギリス、インド、日本、シンガポール、オーストラリアで11のデータセンターを運営しています。アトランタのデータセンターは DataBank のサイト、シンガポールは Pacnet のデータセンター、フランクフルトは Telecity のデータセンターとなっており、施設を直接所有しているわけではなく、コロケーションやホールセール企業からスペースを借りているようです。

アカマイはコンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN)の概念の確立に貢献し、現在では世界 136 カ国で 275,000 台以上のサーバーを運用しています。近年、同社は、CDN サービスをより広範な エッジ プラットフォームに拡大しようと試みています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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