アリババ、台湾をクラウドネットワークから切り離す

アリババクラウドは、台湾をプライベートネットワークから切り離し、台湾ユーザーが同社のクラウドサービスに接続できないようにしました。

「アリババクラウド Cloud Enterprise Network(以下、CEN)のお客様へ。事業調整によりアリババクラウドは2022年6月30日からCENの中国(台湾)リージョンの運用を停止します 」と同社は短い声明の中で述べています。

CENは、アリババのグローバル・プライベート・ネットワーク上に構築されたネットワークで、データを送信したり他の地域や施設に接続するために利用できます。オンプレミスのデータセンターだけでなく、異なる場所にある異なる仮想プライベートクラウド(VPC)間の通信を促進するために使用できます。

同社のクラウドサービス 阿里云(Aliyun:アリユン) は台湾の顧客がCENを使用して他の地域とのネットワーク通信を確立することができなくなり、台湾外に展開されているものを含む他のネットワークから切り離されると述べています。

この影響を軽減するため、アリババは顧客に対して、台湾から近くの利用可能な地域にサービスを移行することを推奨しています。

アリババは中国国内に2,300以上のネットワークノードを持ち、さらに海外にも500のネットワークノードがあると述べています。また、全世界で27のリージョンと84のアベイラビリティゾーンを運営しています。

台湾は正式には中華民国であり、1949年に中国共産党が蒋介石政権を追放して以来、中国本土から独立しているものの中国共産党は「一つの中国」政策のもと、台湾を自国の領土とみなしています。中華民国も統一を望んでいますが、共産主義の支配下ではありません。

南シナ海では、中国がその影響力を強めようとしているため、緊張が高まっています。中国が台湾に侵攻することで世界有数のチップ製造拠点が乗っ取られる危険性があるとして、 米国では国家安全保障上の懸念が高まっています。



この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。



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