HPE、米国防情報システム局のデータセンター近代化で9億3,100万ドルの契約を獲得

ハイブリッドマルチクラウドソリューションを展開する予定

HPEは、米国防情報システム局(DISA)から9億3,100万ドル規模のデータセンター近代化契約を獲得しました。

この契約に基づき、HPEは10年間の運用期間を含めた分散型ハイブリッドマルチクラウドソリューションを展開します。

この近代化プロジェクトでは、DISAがHPEの「GreenLake」プラットフォームを活用し、プライベートクラウドを構築します。GreenLakeは、エンドユーザーのデータセンター内にハードウェアを設置するエッジ・トゥ・クラウド型のソリューションです。

このソリューションはオンプレミスで、かつエアギャップ(物理的にインターネットから隔離)された環境で提供されます。

この取り組みにより、DISAのJ9 Hostingおよびコンピュート機能を統合し、一元化することでDISA の IT リソースの管理を簡素化することを目指しています。

HPEのハイブリッドクラウド部門のEVP兼CTOであるFidelma Russoは、次のように述べています。「GreenLakeは、安全で統合されたクラウド体験を提供するために構築されました。DISAがこの能力を拡張し、ミッションクリティカルなニーズに合わせたソブリンクラウドを構築するために、当社を選んでいただいたことを光栄に思います。この安全なハイブリッドマルチクラウドプラットフォームにより、DISAは世界中で活動する支援機関に革新的で将来に備えたマネージドサービスを提供できます。」

今回の契約は、2024年4月に開始されたHPEがDISA向けに提供した、プロトタイプの完成を受けて締結されたものです。このプロトタイプは、パブリッククラウドとプライベートクラウドを統合管理できる分散型ハイブリッドマルチクラウド(DHMC)ソリューションでした。

2024年5月、DISAは5か年戦略を打ち出し、その中で「指揮統制IT環境(command IT environments)の大規模な採用によって、ネットワークを世界的に簡素化することを目指す」と述べました。

DISAの次世代戦略文書によると、1992年当時、国防総省とDISAは194のデータセンターと122の関連ネットワークを保有していましたが、その後16に統合されました。

2023年5月、DISAはハワイにプライベートな機密クラウド「Stratus」を立ち上げる計画を発表しました。

HPE GreenLakeは、SparkNZ、Barclays Bank、CMC Markets、東洋タイヤ、FC Barcelonaなどを顧客に持ち、2023年にはHPCおよびAI向けのサービスも追加しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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