Citigroup、Google CloudとAIとクラウドコンピューティングの複数年契約を締結
複数のワークロードをGCPに移行
アメリカの投資銀行・金融サービス、Citiは、Google Cloudと複数年契約を結び、同社のクラウドコンピューティングとAIサービスを利用することになりました。
この契約により、Citiは複数のワークロードとアプリケーションをGoogle Cloudに移行し、Google CloudのVertex AIプラットフォームを利用することになります。
Citiはさらに、Google Cloudのサービスを利用し、従業員のワークフローを合理化するほか、毎日何百万もの計算を必要とする自社のマーケット・ビジネスに関連するハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)のため、クラウドプロバイダーを利用したいと考えています。
Citiのテクノロジーおよびビジネス・イネーブルメント責任者Tim Ryanは、次のように述べています。「Citiは、インフラを近代化し、安全性と健全性を高めることで、スピードと俊敏性をもって顧客にサービスを提供し続けることを使命としています。Google Cloudを活用することで、より高速で包括的な出力でアプリケーションを実行し、顧客にサービスを提供するために必要なツールを従業員に提供する方法について、まったく新しいフロンティアが開けます。」
同社は、Citiの開発者ツールキット、文書処理、顧客サービスチームを含む生成AI機能のために、Vertex AIプラットフォームを使用します。
Google CloudのCEOであるThomas Kurianは、次のように述べました。「Citiとの戦略的パートナーシップは、同社の技術インフラの近代化を継続し、全社的なイノベーションを推進するものであり、クラウドとAI技術を活用して金融サービス業界の変革を支援するというGoogle Cloudのコミットメントを明確に示すものです。」
「Citiが持つバンキングならびにカスタマーエクスペリエンスに関する深い専門知識と、Google Cloudの先進的なクラウドおよびAI能力を組み合わせることで、Citiの顧客と従業員に大きな利益をもたらすことができます。」
Citiは以前からITの統合を進めてきました。DCDは2023年、同銀行がテキサス州に2つのデータセンターを建設中であると報じました。一時は70ものデータセンターがありましたが、2012年に約20に統合されました。
DCDはCitiに連絡を取り、クラウド契約によってデータセンターがさらに統合されるのかどうか、またいくつのデータセンターの運営を継続するつもりなのかを確認しています。
今月初め、CIO Diveは、Citiが今年だけで450ものレガシー・アプリケーションを終了させ、2022年以降では1,250以上を終了させたと報じました。同レポートは、Citiのデジタル変革の動機が「データの質の低さに起因するコンプライアンス違反」にあることを示唆し、連邦準備制度理事会(FRB)と会計検査官(OCC)が7月にそれぞれ、6060万ドルと7500万ドルの罰金を科したことを指摘しました。
CitiのJane Fraser最高経営責任者(CEO)は、2024年第3四半期の決算説明会で次のように述べました。 「この変革は、Citiのインフラに対する歴史的な投資不足を解消するものであり、リスクと管理環境を強化するものです。また、これまでお話ししてきたように、Citiのすべてのステークホルダーの利益のために、Citiの簡素化と強化のための同意命令をはるかに超える戦略的な大改革です。」
Jane Fraser CEOは、ワークロードをプライベートクラウドに移行することでデータセンターのコストを削減し、パブリッククラウドのプロセスを合理化することで、アプリケーションの移行期間を「7週間以上から2週間に短縮できた」と付け加えました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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