企業のクラウドコンピューティングへの支出が、2024年第2四半期に790億ドルに達するとSynergy Researchが発表

AWS、Google、マイクロソフト、Oracleが恩恵を受ける

Synergy Researchのデータによると、2024年第2四半期のクラウドコンピューティングへの企業支出は、790億ドルに達したとのことです。

これは、前年同期から141億ドル(22%)増加しています。前年同期比(YoY)成長率が20%以上となるのは、3四半期連続です。

予想通り、AWS、マイクロソフト、Googleのビッグスリーが、この支出の受益者である企業をリードしました。AWSの市場シェアは32%、マイクロソフトは23%、Googleは12%でした。

Synergyによると、この優位性はパブリッククラウド分野ではさらに顕著で、3社で同分野の73%を占めているとのことです。

Tier 2のクラウドプロバイダーでは、Oracleが顕著な伸びを見せ、現在ではSalesforceと並んで第5位のクラウドプロバイダーとなっています。

Synergy Research GroupのチーフアナリストのJohn Dinsdaleは、次のように述べました。「現在、クラウド市場の成長はより正常化していますが、いくつかのスピードバンプは残っています。その一例として、米ドル高がなければ、第2四半期の成長率は1.5ポイントほど高かったでしょう。」

「市場がますます上昇するにつれ、競争の力学も進化を続けています。第2四半期、AmazonとGoogleのシェアがともに上昇し、マイクロソフトのシェアはやや低下しましたが、マイクロソフトとGoogleのトレンドラインはともに上昇を続けています。それに続く企業の中で、Oracleがトップ5入りを果たしつつありますが、上位企業との差は依然として大きいです。この市場において、GoogleはOracleのほぼ5倍の規模であり、AmazonはGoogleのほぼ3倍の規模です。」

地域別では、APACの企業向けクラウド支出が、前年同期比25%増と最大の伸びを示しました。欧州では、最大のクラウド市場は依然として英国とドイツですが、アイルランド、イタリア、スペインが最も高い成長率を示しました。

マイクロソフト、Google、AWSはいずれも最近最新四半期の決算を発表し、継続的な成長を示しました。設備投資は軒並み大幅な成長を続けており、その多くはクラウドコンピューティングとAIのための技術インフラへの投資によるものです。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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