OVHcloud、欧州中央銀行デジタルユーロプロジェクトのソブリンクラウドプロバイダーに選定

金融システムの欧州主権を目指す

OVHcloudは、欧州中央銀行(ECB)のデジタルユーロプロジェクトにおいて、ソブリンクラウドを提供するプロバイダーに選定されました。

このプロジェクトは、金融システムの欧州主権を確保しつつ、店舗、オンライン、対面における電子決済を可能にするデジタル決済手段を提供することを目的としています。

Senacor Technologiesは、デジタルユーロ・プロジェクト向けに「決済情報セキュア交換技術」を開発しました。そして、フランスのクラウドおよびデータセンター事業者であるOVHcloudは、欧州連合(EU)内で運用されるソブリンクラウドインフラを提供します。

OVHcloudのフランス・中東・アフリカ・ベネルクス責任者であるSylvie Houliere Maycaは、次のように述べています。「欧州のクラウドリーダーとして、当社はパートナーであるSenacorを通じて、デジタルユーロの構築におけるクラウドプロバイダーに選定されたことを大変嬉しく思います。当社は、欧州で認定されたデータセンターを有する欧州のソブリンプロバイダーとして貢献してまいります。Senacorとともに、ECBに対し、安全性、コンプライアンスを守り、そして革新性を備えたクラウドサービスの実装を支援することが可能です。」

Senacor Technologiesのパートナー兼プリンシパルコンサルタントであるDr. Ruben Debeerstは、次のように述べています。「デジタルユーロは、欧州の金融市場における極めて重要な戦略プロジェクトです。そのため、安全でスケーラビリティを持ち、かつ主権が保たれたたインフラに対する要件は非常に高くなっています。OVHcloudは、欧州におけるクラウドの専門性と、データおよび技術主権へ明確に焦点を当てている、非常に適した選択でした。」

ECBのウェブサイトによると、デジタルユーロの必要性は、ユーロ圏全体をカバーする欧州独自のデジタル決済手段が現時点で存在しないことに起因しています。20カ国のうち13カ国が、カード決済において国際的なカードシステムに依存しています。

現在、欧州の共同立法機関すべてが今年中にデジタルユーロに関する規制を採択した場合、最初のデジタルユーロの発行は2029年に行われる見込みです。

OVHcloudは現在、世界で46のデータセンターを展開しています。欧州では、フランスのグラヴリーヌ、パリ、ルーベ、ストラスブール、ドイツのフランクフルト、ポーランドのワルシャワ、英国のロンドンに拠点を有しています。

同社は直近の決算説明会において、「売上高20億ユーロ(約23億3000万ドル)」という新たな目標に向けて取り組んでいると述べましたが、そのタイムラインについては明らかにしていません。第1四半期の売上高は2億7530万ユーロ(約3億2000万ドル)で、前年同期比で6%増加しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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