第3四半期のクラウド投資額は570億ドルに、グーグルは市場シェアを拡大 ~Synergy Research

しかしこの先、困難な時期が続くかもしれない

世界が景気減速に備えるなか、今四半期はクラウドインフラサービスへの投資が莫大な額に上りました。

Synergy Researchの調べによると、主にハイパースケーラーを中心に企業は 575 億ドル以上をクラウドに投じました。これは、昨年の同時期に比べ 110 億ドルの増加となります。ドル高と中国市場の減速が支出全体に影響を及ぼしたにもかかわらず、です。

引き続き赤字経営が続くGoogle Cloudは、市場シェアを11%と拡げました。しかし、依然としてマイクロソフト(21パーセント)と首位のAmazon(34パーセント)を追う立場です。

ビッグ3の後方には、アリババ(5%)、IBM(3%)、セールスフォース(3%)、テンセント(2%)、オラクル(2%)が控えています。

さらに、Baidu、China Telecom、China Unicom、Huawei、富士通、NTT、Snowflake、SAP、Rackspaceはいずれも1%台に迫ってきています。

「クラウドコンピューティングの利点を強く証明するのは、成長を妨げる2つの大きな障害があったにもかかわらず、世界市場が昨年から24%拡大したことです。為替レートが安定し、中国市場がより正常な軌道にあれば、成長率の割合は 30%に達していただろう」Synergy Research Group のチーフアナリストである John Dinsdale 氏はこのように述べています。

「大手クラウドプロバイダー3社はいずれも米ドル建てで財務報告を行っているため、自国通貨の歴史的な高騰により成長率が低下しています。それにもかかわらず、3社とも昨年、急成長する市場でシェアを伸ばしており、その戦略と実績が強く証明されています。この3社以外のクラウドプロバイダーは、全体として年間でおよそ3%のシェアを落としているが、それでも2桁台の力強い収益成長を見せています。これらの企業にとって重要なことは、大手3社よりも優れたパフォーマンスを発揮できる市場の特定の部分にフォーカスすことです」

しかし、好調な時期は終わりを告げようとしているのかも、あるいは少なくとも成長は鈍化していくのかもしれません。Amazon Web Servicesは、景気後退により顧客がクラウドへの投資を控えていると警告し、Microsoft Azureはアナリストの成長予想を下回る結果となりました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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