セガ、マイクロソフトと提携し、Azureクラウドで「グローバル向け大型タイトル」を開発

Xboxについては言及せず

ビデオゲームの開発販売会社セガは、マイクロソフトと戦略的提携を結び、Azureクラウド技術を利用することになったと発表しました。

この提携は、大規模なオンラインゲームを開発する「Super Game」構想の重要な一環であるとしています。

セガは今回の提携により、「マイクロソフトのクラウドコンピューティングサービスMicrosoft Azureを通じてタイトル開発を進めていくことや、開発環境を次世代のものへと移行する」ことが可能になるとしています。

詳細は報道されていませんがセガはAzureを利用して開発プロセスを最適化し、クラウドゲーミングサービスを通じてゲームを提供する手段として利用する可能性があると述べています。

マイクロソフトのコーポレートバイスプレジデントであるサラ・ボンドは、「 セガ様は、ゲーム産業における象徴的な企業であり、長年に渡り、私たちの掛け替えのない大切なパートナーです。この度、セガの新しい挑戦に、マイクロソフトのクラウド テクノロジーを活用してご一緒できることを大変楽しみにしています。セガとゴールを共有し、ゲームファンの皆さんに、より多くの新しい価値を一緒に提供していけるよう努めていきます。」と述べています。

セガは、かつてSega Genesisのような人気ゲーム機のブランドとして知られていましたが、90年代に入るとゲーム関連の地位が低下していきました。2001年にはゲーム機の製造を中止し他のシステム向けのゲーム開発に移行しました。

過去20年間、同社はゲームセンター向けビジネスを衰退させ、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」のような既存の知的財産の低品質なアップデートに依存しすぎているという批判に長年悩まされてきました。

しかしここ数年、同社のタイトルの売上と批評家の評価は著しく向上しており、レビューまとめサイトのMetacriticでは「2020年に最も評価されるパブリッシャー」にランクされています。

セガは、次のステップとして、「グローバル」「オンライン」「コミュニティ」「IPの利活用」をキーワードに、革新的なタイトルを生み出すSuper Gameに取り組んでいくとしています。

セガの代表取締役社長兼COOである杉野行雄氏は次のように述べています。 「本日、セガのSuper Gameの開発、並びに先進的なゲーム開発環境の構築にあたり、マイクロソフト様との間で戦略的提携の検討を進めることを発表することができ大変喜ばしく思います。セガが持つゲーム開発力とマイクロソフト様が保有する最先端のテクノロジーや開発環境の構築といった分野において、相互に協力関係を築くことで、世界中のゲームファンにお楽しみいただけるゲーム開発をさらに進めてまいります。」

マイクロソフトは子会社のXboxを通じて、独自のクラウドゲーミングサービスを展開していますが、その技術の一部を競合社に提供することも視野に入れているようです。2019年には、ソニーの「プレイステーション」と提携し、AIとクラウドゲーミングの両方を検討しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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