Googleクラウドプラットフォーム、大西洋を横断する専用ケーブルを建設予定

ケーブル・デュナンはフランスとアメリカを繋ぎ、陸上ではベルギーと米国ノースバージニア州のGCP施設を繋ぐ

Googleクラウドプラットフォーム(以下、GCP)は、米国のバージニアビーチとフランスを繋ぐケーブルの建設計画を検討しています。

このケーブルは、赤十字社の設立に貢献し1864年のジュネーブ会議開催に尽力した功績で、世界初のノーベル平和賞を受賞した、アンリ・デュナンにちなんで名付けられました。

TE SubCom社が設計から、製造、設置をGoogleに代わって実施します。同社は海底通信のスペシャリストで、これまでに100件以上のケーブルシステム開発を担ってきました。同社のサイトに掲載されている情報によると、赤道15周に匹敵する長さのケーブルを取り扱ってきました。

専用ケーブル

米国側では、Googleのノースバージニア地域に到達するまでにGoogleクラウドの地上光ファイバーケーブルの PoP を経由します。欧州側では、直接、ベルギーのGCP地域に繋がります。

知名度では世界第3位の パブリッククラウド 事業者Googleは、2010年から海底通信に投資をしてきました。HavfrueやHK-G、JGA-Sといった主要なプロジェクトにも参加しています。

デュナンも含め、Googleは同様のシステム13件に関わっていますが、専用ケーブルはそのうち4つだけです。AlphaとBetaという比較的短距離なものと、キュリーとデュナンです。

キュリーは、ポーランド生まれのフランス人科学者、女性として初めてノーベル賞を受賞したマリー・キュリー夫人から名付けられました。キュリーは、チリと米国カリフォルニア州ロサンゼルスを繋いでいます。通信事業者以外が建設したケーブルとして初めての大陸間専用ケーブルとして知られています。

どのクラウド事業者にとって、専用の海底ケーブルシステムとは、接続性の改善、レイテンシの短縮、および、クラウド顧客の要望に合わせた適切な帯域幅を意味しますが、その一方、複数の団体によるプロジェクトに投資をする時は、自然と妥協点を探らなくてはならなくなります。

Googleは、継続して複数の団体が出資するプロジェクトに参画しそうですが、他方では専用ケーブルの建設をより多く進めていきたいようにも見えます。Googleは声明の中で、今後もキュリーやデュナンと同じようなテーマから名前を付けていくことを明言しています。

しゃっくり

その他のGCPに関するニュースでは、GCPは今年、モントリオール、オランダ、フィンランドに続いて4か所目となるクラウドリージョンを開設します。

GCPは火曜日に停電に見舞われ、SpotifyやSnapchatを始めとしたサービスが停止しました。GoogleAppエンジン、Cloud NetworkingそしてStackdriverの3プラットフォームには1時間影響が出ました。加えて、12:25から13:05までの30分間も影響が出たようです。

サービスがオンラインに復活すると、GCPは問題を調査する内部調査団を設けることを発表しました。適切な改善をシステムに施すことで、再発を防ぎ、影響を最小限にとどめるためです。

– Data Center Dynamics
原文はこちら

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