カンザス州で3Dプリントデータセンター建設案

3Dプリンティング企業Cormor、Data Shelterと提携し新構想を発表

カンザス州南部で、新たなデータセンターキャンパスの建設計画が浮上していると、地元メディアSumner News Nowが最初に報じました。

ウェリントン市議会は今週、カナダ企業Cormorと同市の間で締結されるエネルギー売買契約について協議する予定で、この契約は3Dプリント技術を用いたデータセンター開発を目的としています。

本プロジェクトは、3D建設企業Cormorと、フロリダ州を拠点とするデータセンター企業Data Shelterによる共同事業です。建設予定地は、動物保護団体Humane Societyが所有する区画で、市北側に位置しながらも同市のユーティリティサービス区域内に含まれます。

市の説明資料によると、施設は初期段階で5MWのモジュール型ポッドを使用し、合計14.7MWの電力容量を提供します。将来的には100MW規模まで拡張される可能性があり、ポッドごとに5MWを供給する設計です。

この施設はTier IV相当の品質を備え、水を使用しない独自の冷却システムを採用する予定です。また、ラックあたり160kWの高密度構成を実現し、無停電電源装置(UPS)にはフライホイール方式を採用します。

ウェリントンはカンザス州サムナー郡の郡庁所在地で、ウィチタ市とオクラホマ州境の中間に位置しています。

Data Shelterは、2016年に設立されました。同社は、1960年代に米国国防総省の早期警戒システムAutoVonの一部として建設された、フロリダ州の冷戦時代の地下核シェルターを取得した投資家グループによって創業されました。この施設は2018年にデータセンターとして再稼働する予定でしたが、2024年には「Tier IVデータセンターとして認可済み」として売りに出されていました。

一方、Cormorはカナダの3D建設分野のゼネコン企業です。同社は公式サイトで、Data Shelterと提携してCormor Data Shelter(CDS)を設立し、Tier IV品質のデータセンター開発に注力すると説明しています。

ウェリントンの計画地はCDSにとって初のプロジェクトで、敷地面積は約31,000平方フィート(約2,880平方メートル)、最大384ラックを収容する見込みです。

3Dプリンティングによる建設は、コンクリートを層状に積み上げて建物の主要構造を形成する技術です。この技術は産業用途での採用例がまだ限られており、データセンター分野での事例も少ないとされています。データセンターの3Dプリント事例としては、ドイツの1施設が知られ、2024年にDCDが紹介しています。

Cormorは昨年のLinkedIn投稿で、CDSが15MWから30MW規模の複数プロジェクトを計画の最終段階に進めていると明らかにしています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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