
AWSがバージニア州ルイーザ郡での第3データセンター計画を撤回
住民の反対を受けて中止へ
Amazon Web Services(AWS)は、バージニア州ルイーザ郡に3番目のデータセンターキャンパスを建設する計画を撤回しました。
7月23日、同社は郡の関係者宛ての書簡の中で、地域住民からのフィードバックを受けて、計画を再評価すると述べました。
このキャンパスは、Northeast Creek貯水池の北側、Davis HighwayとJefferson Highwayの間、Kennon RoadおよびSchool Bus Road付近の土地に建設される予定でした。
AWSは、「今後郡内で提案される可能性のあるプロジェクトに対して、より充実した意見交換を望む声があることを理解しており、それは十分に実現可能な目標だと確信しています」とも述べています。
ABC8 Newsの報道によると、住民との公開会議の中で、光害、空気の質、騒音レベルに関する懸念が多数寄せられ、強い反発を受けていました。
AWSは現在計画を再評価中ですが、将来的に第3のキャンパス開発を再検討するかどうかは明らかにされていません。DCDはAWSに対し、計画の再提出の可能性について問い合わせています。
このキャンパス計画は2025年5月に始まり、AWSは1,370エーカーの土地に最大668,901平方メートル(約720万平方フィート)のデータセンター施設を建設するための「条件付き使用許可(Conditional Use Permit)」を申請していました。
建設予定のデータセンターの数は明示されていませんが、最大7基の変電所の設置が提案されており、建物は最も近い住宅から少なくとも850フィート(約260メートル)離れる設計でした。
ルイーザ郡の監督官であるDuane Adamsはこの件について、「私たちはこのまま進めるのではなく、立ち止まり、慎重に進めるべきだと思います」と述べました。
さらに、「今回の撤回は、市民が関与することで地方自治に影響を与えられることを証明しています」と付け加えました。
AWSはすでに、ルイーザ郡のテクノロジー・オーバーレイ地区で2つのデータセンターキャンパスを開発中です。
2023年8月、同社は2040年までに総額110億ドルの投資を約束し、2つのキャンパス計画を発表しました。
2023年9月には、153エーカーのLake Anna Tech Campusの開発申請を提出しました。Haley DriveとKentucky Roadの交差点東側に位置し、最大7棟のデータセンター(総面積157,935平方メートル)と2基の変電所が含まれます。
もう一つのキャンパスは2024年11月に申請され、Jefferson Highwayの反対側に位置する374エーカーの土地に、10棟のデータセンター(各35,490平方メートル)が建設される予定です。
ルイーザ郡のテクノロジー・オーバーレイ地区は2023年に設立され、既存または計画中のインフラが支えられる地域でのテクノロジーセンター開発を促進することを目的としています。郡の中央部を中心に、6つの土地区画にまたがり、数百エーカーの土地が対象となっています。
2025年2月、DCDは独占的に、AWSが北バージニアからリッチモンド市までの各郡にデータセンターを開発する計画を進めていることを報じました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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