中国、北京を支える4つのメガデータセンタークラスター計画
これまでの計画を踏襲
中国は電力網に負荷をかけずにデジタルインフラを提供するために、主要な人口集中エリアの外に大規模なデータセンターのクラスターを設置する計画を発表しました。
ロイター通信などの報道によると、今週中国の北部と西部にある4つの「メガクラスター」が、中国国家の上級計画サービスによって発表されたといいます。
エネルギーがグリーンな場所に建てる
中国の国家発展改革委員会(NDRC)は、内モンゴル自治区北部、寧夏自治区北西部、甘粛省、貴州省南西部でのデータセンター開発を承認したと発表しました。これらの地域はいずれも強力なエネルギー供給と良好な環境条件に恵まれています。
欧州委員会によると、これらの地域の大規模データセンターは、地元で豊富な風力や太陽光発電を利用できるため、グリーンで低炭素な方法で開発することが可能だといわれています。これは、電力網を圧迫している東部での開発とは対照的です。
今回の発表は、12月初めに出されたNDRCの指令に従ったもので、地方自治体はデータセンターの「やみくもで無秩序な開発」をやめるべきだというものです。これは中国が2030年までに炭素排出量のピークを達成し、2060年までにカーボンニュートラルになるという目標を達成するためには、電力消費の多いデータセンターを管理することが重要であるとし、地方政府が特定の場所にデータセンターを建設するための独自のインセンティブを提供することを禁じたものです。
地方政府は、政府によって国家拠点に分類されていない地域に施設を建設するインセンティブをデータセンター企業に提供しないよう「原則」指示されており、今週の発表では、これらの拠点がどこになるかが示されています。
しかし、寧夏と甘粛地域がリストに含まれていることから、データの通信方法について疑問が生じます。これらの地域は北京から1000km離れているため、強力なネットワークが必要となり、ある程度の遅延が発生します。
これらの拠点と並んで、12月には広東省が、海上にデータセンターを設置し、海水による冷却を効率的に行うことを提案しています。
NDRCは、次に飛び越えるべきハードルがネットワークであることを明確に認識しています。「データセンターと5Gは…新しいインフラのエネルギーを節約し、消費を削減する上で最も重要なリンクです」と、同委員会は12月初めに述べています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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