中国のGDS Holdings、インドネシアのバタム島で28MWのハイパースケールデータセンターを発表
東南アジアで2番目の建設
中国でハイパフォーマンスデータセンターを開発運営しているGDS Holdings は、シンガポールから約25キロ離れたインドネシアのバタム島にあるノンサ・デジタル・パークにグリーンフィールドの土地を取得する最終合意に達したことを発表しました。
GDSは、この土地に2棟の新しいデータセンタービルを建設する予定で、総床面積は約10,000平方メートル、総IT電力容量は28MWになるとのことです。同社は、このデータセンター用地を支える再生可能エネルギーの供給を確保することを期待しています。
インドネシア政府は、ノンサ・デジタル・パークを経済特区とみなしており、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は、このデジタル・パークを世界に向けた同国の「デジタル・ブリッジ」と表現しています。ノンサ・デジタル・パークでの開発は、マレーシアのジョホールバルにあるヌサジャヤ・テック・パークでの既存プロジェクトを補完するものであり、この地域における「シンガポール・プラス」戦略の強力な核となるものです。
GDSは、中国の大手クラウドサービスプロバイダーと、同社の国際的な事業拡大を支援するための戦略的協力契約を締結しており、この契約に基づき、GDSは同地域におけるデータセンタープロバイダーとして優先的に採用されることになります。この戦略的協力関係は、GDSと顧客との相互信頼を中国から東南アジアへと拡大し、当社の地域戦略の成功に向けて強力な推進力となります。
「中国のクラウド事業者やインターネット事業者からは、東南アジア、特にシンガポールやニアショアでのハイパースケールデータセンターに対する強い需要があります。今回、バタム島に高いポテンシャルを持つ拠点を確保できたことは、ジョホールバルの拠点を補完するものとして喜ばしいことです。インドネシア政府との関係を深め、緊密に協力してこのプロジェクトを進めていきたいと思います。ジョホールとバタムに戦略的に配置されたデータセンター計画は、シンガポールを中心とした地域で1つのネットワークを形成し、相互に接続することで、地域のデータ展開とエコシステムを促進する大きな可能性を秘めています。」
GDSの会長兼CEOウィリアム・フアン
このプロジェクトを支援するために、インドネシアの経済担当調整省(CMEA)と通信情報技術省が共同声明を発表しました。CMEAのAirlangga Hartarto大臣は、「20年にわたるデータセンターの専門知識を持つGDSをインドネシアに迎えることができて嬉しく思います。我々、GDSがバタム島のノンサ・デジタル・パークに新設された経済特区への投資を戦略的に決定したことを評価します。これらの重要な開発により、インドネシアは今後、アジアの主要プレーヤーとして迅速かつ堅実に進化していくと強く確信しています」と述べています。
今回の発表は、当パークが経済特区に指定されたことを受けて行われたもので、当パークやデジタル分野への関心が非常に高まっています。東南アジアでの急速な拡大計画の戦略的支柱としてノンサ・デジタル・パークが選ばれたことは、当パークのDCハブとしての戦略的環境が高く評価されたものと考えています。我々は、GDSと協力してこの最先端のインフラを構築し、パートナーとして彼らの継続的な成功のための長期的なソリューションを提供することを楽しみにしています。
ノンサ・デジタル・パークCEO、マイク・ウィルアン
データセンターの開発は、エコシステムのデジタル化だけでなく、インドネシアが地域の、あるいは世界のデジタルハブになるというビジョンを実現するための重要な要素の一つです。
「デジタルインドネシアのロードマップ 2021 – 2024」に示されているように、インドネシアの急成長するデジタル経済を支えるためには、デジタルトランスフォーメーションの加速が必須です。今回の導入は、デジタルトランスフォーメーションを支えるデータセンターエコシステムの一部となります。また、インドネシア全土でデジタル技術の導入が進んでいることから、GDSが国内でのデータセンターインフラのさらなる展開を検討することを奨励します。インドネシアのビジネス環境や規制に対するGDSの信頼は、デジタルトランスフォーメーションの重要性を拡張するものであり、インドネシアでのデータセンターの展開を可能にするために、業界との協力関係を継続していきます。
インドネシア通信情報技術省アプリケーション・インフォマティクス局長セミュエルAパンゲラパン
GDSはインドネシア初のデータセンターをノンサ・デジタル・パーク経済特別区(NDP SEZ)に設置することを決定しましたが、これはバタム島がインドネシアのデジタル経済にとって重要な役割を果たしつつあることを示すものです。「今回の発表は、ジョコ・ウィドド大統領が掲げる、バタム島をインドネシアとシンガポール、そして世界を結ぶ デジタル・ブリッジ にするというビジョンに沿ったものです」と、バタム・インドネシア・フリーゾーン監督庁(BP Batam)の責任者モハマド・H・ルディは述べています。
GDSが発表した投資は、地元の人材に高スキルの雇用機会を創出し、NDP SEZをデジタルとIT投資のための最も魅力的な地域ハブの一つとして確固たる地位を築きます。
GDSのノンサへの投資は、この地域にとって朗報です。デジタル企業は、重要なインフラに安定性、回復力、冗長性を求めます。成長を続けるGDSの地域データセンターネットワークはデジタルカンパニーの要件を充足し地域における長期的かつ持続的な成長を可能にします。
シンガポール経済開発庁副総裁兼地域パートナーシップ担当のハーマン・ロー
W.Media (Vincent Liew)より抄訳・転載
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