マイクロソフトがフランスのデータセンターに40億ユーロを投じ、フランス初のPPAを締結

AWSもフランスへの投資を計画中

マイクロソフトは、フランスにおけるデータセンターのインフラ整備に40億ユーロ(43億1000万ドル)を投じ、同国で初めて電力購入契約(PPA)を通じて再生可能エネルギーを購入する予定です。

新しいデータセンターはフランス東部のグラン・エスト地域圏のミュルーズ市近郊に建設され、パリとマルセイユにある同社の既存拠点も拡張予定です。

この発表は、マクロン仏大統領が今週ヴェルサイユで主催する投資サミット「Choose France」にて、月曜日に行われました。

マイクロソフトのブラッド・スミス社長は、「この大規模な投資は、フランスのデジタル・イノベーションと経済成長を支援するという確固たるコミットメントを示すものです」と述べ、「私たちは、最先端のクラウドとAIインフラを構築し、AIスキルを持つ人材を育成し、フランスの新興企業が公正かつ責任ある方法で成長するために、自信を持って私たちのテクノロジーを利用できるよう支援しています」と続けました。

マイクロソフトがフランスのデータセンターを開設したのは、2017年です。今回の新しい施設、およびアップグレード作業により、マイクロソフトは2025年末までにフランスでAIワークロード用のGPUを2万5000基利用できるようになる、と述べています。購入するハードウェアについては詳しく説明していません。

マイクロソフトがフランス西部のレンヌにある旧自動車工場をデータセンター・プロジェクト用に検討していることは3月に報道されましたが、この計画は初期段階とみられ、今日の発表では触れられていません。

また同社は、「我々は今月、最初のPPAを締結し、2024年末までにフランスで約100MWの新しい再生可能エネルギー・プロジェクトを稼働させる予定です」と述べましたが、 どのような再生可能エネルギーを調達したかについては詳しく触れていません。

DCDは先週、マイクロソフトがヨーロッパ、中東、アフリカでのプレゼンス拡大を目指しており、データセンター用の未開発地を探すために人を雇っていることを独占的に報じました。

一方で、マクロン大統領府が日曜日に行った発表によると、Amazonもフランスへの投資を計画中で、12億ユーロ(12.9億ドル)を拠出し、3000人の雇用を創出すると約束したとのことです。

この資金は、フランスにおける同社のAWSクラウドの開発、主に生成AIの開発や、配送サービスの物流システムの開発に充てられるとのことです。これがデータセンターのインフラの新設や更新を伴うかどうかについては、まだ不明です。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Caféが日本向けに抄訳したものです。

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