Vector Photonics、低消費電力光接続用PCSEL開発で資金を獲得
Vector Photonicsは、新たに受注したTITANプロジェクトにおいて、60万ポンドの資金を獲得しています。このプロジェクトは、ハイパースケールデータセンターのサーバー間の低消費電力の光接続用PCSEL(フォトニック結晶面発光レーザーダイオード)を開発するものです。
プロジェクト全体の資金のうち、30万ポンドは英国政府機関Innovate UKの投資家パートナーシッププログラムによるものです。この資金は、英国を拠点とする研究者のスピンアウトを対象としたディープテック分野のシードファンドUKI2Sからの民間投資と同額の資金が投入されています。
Vector Photonics のCEOニール・マーティンは、次のように語っています。「ハイパースケールデータセンターの電力使用量増加は、スマートフォン、PC、IoTなどのネットワークに接続された機器からの需要の増加によって引き起こされています。ハイパースケールデータセンターでは現在、サーバー間の光相互接続に高性能レーザーを使用しています。これらのレーザーの動作には大量の電力が必要ですが、そのために発生する熱や、レーザーを冷却するシステムで使用されるエネルギーが、光学性能の向上を妨げる要因となっています。
TITANプロジェクトは、この大きな熱問題を解決するPCSELの初期段階の開発に資金を提供します。PCSELは、従来と同等のシステム性能を得るために必要な電力は、既存のレーザーの半分しかありません。発熱量が少ないので、冷却のためのエネルギーも少なくて済みます。今後、次世代ハイパースケールデータセンターのシステム光学性能の要求が高まることが予想されるため、それを促進できるのはPCSELを用いた低消費電力システムだけです。」
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