Vertiv がスラブフロア型データセンター向け冷水サーマルウォールを発表

Vertivは、最新のスラブフロア型データセンターに対応するよう設計された、新製品の冷水壁を発表しました。

今週EMEAで発表された「CWA」は、上げ床を設けずに構築する最新トレンドに沿ったデータセンターにおいて、冷水冷却の性能を向上させられるよう設計されています。このCWA chilled-water thermal wall cooling unit(冷水サーマルウォール冷却ユニット)は米国で設計され、250kW、350kW、500kWの容量が用意されています。

現在この製品は、アメリカ大陸だけでなく、ヨーロッパ、中東、アフリカ(EMEA)全域でも入手可能です。

「ハイパースケーラーやコロケーションプロバイダーは、何十年もの間、IT機器の冷却に上げ床環境を使用してきました。スラブフロアでデータセンターの設計を簡素化することで、より効率的かつ費用対効果の高い新しいホワイトスペースの建設が可能になりますが、同時に新たな冷却面での課題も発生します」

上げ床施設では、冷気が床下を流れ、下方からラック内に入り込みます。一方、ハイパースケーラーが利用するような大型データセンターでは、上げ床を設けず、建屋全体を低速で空気が流れるように設計されています。このようなテクノロジーを提供するベンダーには、2020年にCyberWall冷却を発表したStulz社や、以前からこのテクノロジーを採用しているAligned社などがあります。

Liebert CWAは、ITラック外のデータセンター内に組み込まれ、データセンター内のスペースをできるだけ取らないよう設計されており、高密度化やより多くのラック設置が可能となっています。また、データセンターの冷水システムと統合することで、冷却ネットワーク全体の運転条件を改善することができます。

CWAは標準化された製品であり、カスタムメイドの冷却壁よりも設置コストが抑えられます。Vertiv は、この製品は、データセンターの設計と運用に関する認証機関が設定した信頼性の要件を満たすと約束しています。

「Liebert CWAは既存の冷却システムとすぐに統合できるため、お客様は設置コストやメンテナンスコストの削減、ホワイトスペースの確保など、スラブフロアレイアウトのあらゆる利点を活用できます」VertivのSenior Global Director, Thermal Core offering & EMEA business leaderのRoberto Felisi氏はこのように話しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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