鴻海がヒューストンのNvidiaサーバー工場に人型ロボット採用の可能性

孫正義、アリゾナに1兆ドル規模のロボットとチップ工場のキャンパス建設を希望

今年初め、関税について混乱が続く中、NvidiaはAIスーパーコンピューターの一部を米国で完全に構築する計画を発表しました。

ロイターの報道によると、これらのシステムは、人型ロボットによって一部構築される可能性があるとのことです。

同GPU大手は4月、アリゾナでBlackwell GPUを、テキサスでAIスーパーコンピューターを製造・テストするため、製造パートナーと協力して100万平方フィート以上の製造スペースを確保すると発表しました。

鴻海（ホンハイ）精密工業（Foxconn）はヒューストンに、Wistronはダラスにスーパーコンピューターの製造工場を建設する予定です。Nvidiaは、両工場での量産が今後12～15か月で立ち上がることを期待していると述べています。

FoxconnとNvidiaは、生産ラインの一部に人型ロボットを導入する方向で協議を進めています。

配備は今後数か月で最終決定される見込みです。Foxconnは1月、台湾の高雄にある研究センターで、Nvidiaのハードウェアとソフトウェアを使用した独自の人型ロボットの開発に取り組んでいることを発表しました。11月には、脚付きと車輪付きの2種類のロボットが発表される予定です。

Foxconnは、中国のUBTech社製の人型ロボットも試用しており、どちらの機械を使うかは不明です。

ロイターの報道によると、人型ロボットは、同工場がNvidiaのGB300 AIサーバーの生産を開始する来年第1四半期から稼働する見込みです。

Nvidia自身も以前からロボット開発を支援しており、ヒューマノイドのトレーニングをデータセンター開発の将来を定義する次の主要ワークロードの1つとして推進しています。同社のIsaac GR00Tは、ヒューマノイド・ロボティクスのための汎用基礎モデルとデータパイプラインの作成に焦点を当てた研究イニシアチブと開発プラットフォームです。

今年初めのNvidiaのGTCイベントで、Jensen Huang最高経営責任者（CEO）は、工場での人型ロボットの活躍は5年以内に実現し、その後、家庭やその他の場所でも一般的になるだろうと述べました。

また、ロボット工学の波に賭けているのはソフトバンクグループ創業者の孫正義氏で、彼はアリゾナにロボットとAIのための巨大複合施設を開発することを望んでいます。

Bloombergの報道によると、同氏は野心的な賭けで知られ、1兆ドルもの資金をこのキャンパスに投じたいと考えているようです。

孫社長はこのアイデアをトランプ政権とチップメーカーのTSMCに提案しています。TSMCはすでにアリゾナ工場に1650億ドルを投じており、NvidiaのBlackwellを含むチップを製造しています。

TSMCがこの土地に何を建設するのかは不明で、TSMCがこの土地に関わりたいかどうかについてはまだ明らかではありません。

「Project Crystal Land」はサムスン電子の幹部にも提案されており、ソフトバンクは同地に建設する企業に対する税制優遇措置を求めています。

同社はまた、OpenAIとデータセンター構想のStargateの両方に出資していますが、多額の負債を抱えています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。