
OpenAI、2030年までにマイクロソフトからソフトバンクにコンピュート・ニーズを移行へ、8GWの稼働を見込む
2030 年末までにコンピュートの4分の3を移行予定
OpenAIは、マイクロソフトからコンピュート・ニーズを移行し、代わりにStargateのパートナーであるソフトバンクが提供する容量に依存することを計画していると報じられています。
The Informationの報道によると、OpenAIは最近、投資家に対し、ソフトバンクが支援するStargateが、2030年までにAIモデルの実行と開発に必要なコンピューティング能力の4分の3を供給することを期待していると語ったとされています。
また、OpenAIは、同社が2,600億ドルの評価額を確保するために調達しようとしている400億ドルのうち、少なくとも300億ドルをソフトバンクが提供すると伝えています。
その資金の約半分は、Stargate(OpenAI、オラクル、ソフトバンク、アブダビのMGXによる、全米に多数の大規模データセンターを展開する5,000億ドル規模の合弁事業)を支援するために使われる予定で、OpenAIは3月末までに調達資金のうち100億ドルを確保できる見込みであるとのことです。
現在、OpenAIはデータセンターの容量の大部分を、同社の筆頭株主であるマイクロソフトから調達しています。しかし、OpenAIは、増大する容量ニーズに対応するため、少なくとも2024年初頭から独自の大規模データセンター・プロジェクトに取り組んでいます。
マイクロソフトはStargateのエクイティ・パートナーではないが、OpenAIの大株主であることに変わりはなく、以前はOpenAIの独占クラウド・プロバイダーであったこともあり、同社は現在、このAI企業にサービスを提供する優先交渉権を持っています。
このマイクロソフトからの移行にもかかわらず、The Informationが言及するように、一夜にして何かが変わるわけではなく、OpenAIは現在から2028年の間にマイクロソフト所有のデータセンターへの支出を2倍以上の約280億ドルにすると予想しています-The Informationによると、この数字は両社が締結した契約に基づいているとのことです。
Stargateは現在、4年かけて建設される予定で、OpenAIは5~10のキャンパスを開発し、それぞれが1GW以上の容量をサポートできるよう目指しています。そして2030年までに、OpenAIは約8GWの容量を備える施設群を整備したいとしています。
今月初め、OpenAIが16の州( アリゾナ州、カリフォルニア州、フロリダ州、ルイジアナ州、メリーランド州、ネバダ州、ニューヨーク州、オハイオ州、オレゴン州、ペンシルベニア州、ユタ州、テキサス州、バージニア州、ワシントン州、ウィスコンシン州、ウェストバージニア州)でStargateデータセンターの検討を進めていることが報じられました。
Stargateの最初のプロジェクトは、テキサス州Abileneの大規模なデータセンターキャンパスです。
なお、近隣ではCrusoe社がLanciumが所有する土地にオラクルと共同でキャンパスの開発を進めています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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