オラクル、NVIDIA Blackwellスーパークラスターでアブダビリージョンを拡大

UAEで4,000台以上のBlackwell GPUを導入予定

オラクルは、NVIDIA Blackwell GPUの「スーパークラスター」を導入し、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビクラウドリージョンの拡張を行うと発表しました。

オラクルのスーパークラスターは、AIワークロード専用に設計された大規模GPUクラスターです。この新クラスターには4,000基以上のNVIDIA Blackwell GPUが搭載され、中東地域における国家主導によるAIイニシアチブの支援を目的としています。

オラクル中東・アフリカ地域クラウドインフラ担当上級副社長Nick Redshawは、次のように述べました。「今回の導入は、アブダビおよび中東リージョン全体にとって決定的な瞬間となります。中東初のOCIスーパークラスターをアブダビに導入することで、中東全域の政府機関や企業に対し、地域内で世界最高水準のAIコンピューティング能力の一部に直接アクセスできるようになります。OCIはAI学習と推論に最適なプラットフォームであり、その性能・セキュリティ・導入の柔軟性をNVIDIA AIインフラストラクチャと組み合わせることで、中東全域におけるAI能力の大規模展開と普及を加速します。」

NVIDIAのエンタープライズMETAシニアリージョナルディレクター、Marc Domenechは次のようにコメントしました。「この提携は、2027年までにAIネイティブ政府を実現するというアブダビのビジョンを支える、前例のない大規模なコンピューティング能力とパフォーマンスを提供します。NVIDIAのアクセラレーテッドコンピューティングをOCIの安全で分散型のクラウドと統合することで、各国がデータ管理を維持しながら地域レベルでイノベーションを起こすために必要な専門的な『AIファクトリー』を確保します。」

このスーパークラスター計画は、米国がUAEへの半導体販売制限を緩和したわずか1週間後に発表されました。UAEのG42とサウジアラビアのHumainは、それぞれ最大35,000基のGB300(または同等品)を購入する見込みと報じられています。

UAEのスーパークラスターは、オラクルがこれまで展開した他のクラスターよりはるかに小規模となる見込みです。同社は10月、当初80万基のGPUを目標とするZettascale10クラスター計画を発表しています。

オラクルはUAEにおいて、2020年9月に開設したドバイ拠点「UAE East」と、2021年11月に開設したアブダビ拠点「UAE Central」の2つのクラウドリージョンを保有しています。また通信会社Duと提携したUAE向けソブリンクラウドプラットフォームを提供しており、これは2024年6月、UAE政府向けAIサービスを含むように拡張されました。

今年初め、同社は需要増に対応するため、UAEへの投資を5倍に拡大する計画を明らかにしました。その後さらに140億ドルが隣国サウジアラビアに投入されることが決定しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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