
ソフトバンクがオラクルとTSMCの追加株式取得、Nvidiaへの投資30億ドルに
投資会社はAI分野への全面的なコミットメントを継続
ソフトバンクは、Nvidia、Oracle(オラクル)、TSMCへの出資比率を拡大し、Stargate支援企業の生成AIブームの最前線に立つ意欲を改めて示しました。
Bloombergは、同社が提出した規制書類を引用し、ソフトバンクが2024年末時点で10億ドルだったNvidiaの株式保有額を、2025年3月末までに30億ドルに増やしたと報じました。一方、同社のベンチャーキャピタル部門であるVision Fund(SVF)は、2025年上半期に20億ドルの資産を現金化しました。
同時期に、日本の投資運用会社であるソフトバンクは、TSMCの株式約3億3,000万ドル分、オラクルの株式約1億7,000万ドル分を取得しました。オラクルは、ソフトバンク、OpenAI、アブダビのMGXとともに、OpenAIが推進する総額5,000億ドル規模のデータセンタープロジェクト「Stargate」の財政支援者の一社です。このプロジェクトにおいて、ソフトバンクは財務面での責任を担っており、同社のCEOである孫正義氏が議長を務めています。
先月、ソフトバンクは、世界最大規模とされるNvidiaの「DGX B200 SuperPod」クラスターを導入したことを明らかにしました。このクラスターは、4,000基以上のNvidia Blackwell GPUで構成されており、ソフトバンクが子会社のSB Intuitions向けに構築した、合計1万基規模のGPU群の一部です。このインフラは、日本語の大規模言語モデル(LLM)の開発を目的としています。
ソフトバンクは、NvidiaのDGX B200システムを最初に導入した企業であり、これを活用してDGX B200 SuperPodを構築しました。2024年11月、両社は日本で他のイニシアチブを支援するためのより広範な提携を発表しました。これには、チップ設計会社のGrace Blackwellプラットフォームを基盤としたAIスーパーコンピュータの開発や、5G AI-RANネットワークの構築が含まれています。
2019年、ソフトバンクのSVFはNvidiaの株式4.9%を33億ドルで売却し、26億ドルの利益を上げました。もし同社が株式を保有し続けていれば、その価値は2,130億ドルとなり、ソフトバンクの純資産総額の2倍以上になります。
創業者である孫正義氏は、Nvidiaを「逃した魚」と表現しました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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