KKRが液冷企業CoolITを買収

投資会社KKRが、液体冷却を手がけるCoolIT Systemsを買収しました。

両社は今週、KKRがCoolITを買収する正式契約の締結を発表しました。契約の条件は明らかにされていませんが、この取引は2023年第2四半期に完了する予定となっています。

2001年に設立されたCoolITは、データセンターおよびデスクトップ市場向けの先進的な液冷ソリューションの設計、エンジニアリング、製造を行っており、その中にはSplit-Flow 直接液冷技術も含まれています。

今回の投資は、KKRのグローバル・インパクト戦略に伴うもので、データセンター市場においてCoolITの規模拡大と顧客へのサービス提供を支援するものです。

この取引の一環として、CoolITは株式所有プログラムを拡大し、全従業員を会社の所有者とすることになります。

CoolITのCEOであるSteve Walton氏は次のように語っています。「当社のビジネスは過去数年間で目覚しい発展を遂げ、今日、世界のデータセンター市場において最も信頼される液体冷却ソリューションのプロバイダーの一社となったことを誇りに思います。KKRは、液冷の将来における大きなチャンスについて、私たちと同じ考えを持っています。KKRの専門知識、資本、リソースを利用することで、私たちは拡大、革新、顧客への提供を続けるために、さらに良い立場に立つことができるでしょう」

Crunchbaseによると、CoolITはこれまで4回の資金調達ラウンドで約1000万ドルを調達していました。これまでの投資家には、Business Development Bank of Canada、nVent、Kline Hill Partners、Vistara Capital Partners、Inovia Partners、AVAC Group、およびChart Venture Partnersらが含まれていました。

KKRの北米におけるマネージング・ディレクター兼グローバル・インパクト・チームの責任者であるKyle Matter氏は次のように述べています。「我々は、液冷がデジタル経済の排出量削減を支援する上で重要な役割を果たすと信じており、この分野のリーダーであるCoolITを支援できることを嬉しく思っています」

そして、KKRのディレクターであるEvan Kaufman氏は次のように付け加えています。「当社の製造および脱炭素化の専門知識とCoolITの革新的な製品の実績を組み合わせることで、クラス最高の直接液体冷却ソリューションをさらに拡大し、今後見込まれる高密度かつエネルギー効率の高いデータセンター需要に対応できると期待しています。重要な点として、我々はSteveとCoolITの経営陣全員と協力して、新しいアプリケーション、顧客、最終市場において冷却ソリューションを拡大するために追加の資本と資源を投資することを心待ちにしています」

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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