Metaが共同開発のために20億ドルのデータセンター資産を売却

主に開発中のサイトと土地を未公開の第三者に売却

FacebookやInstagramを運営するMetaは、開発中のデータセンター資産の一部を売却する計画を発表しました。

「2025年6月初旬、当社は特定のデータセンター資産の売却計画を承認し、これらの資産のうち20億4,000万ドルを売却目的資産として再分類しました」と、最新の四半期決算に関するSEC提出書類で説明しています。

「これらの資産は主に建設中の施設と土地から構成されており、帳簿価額と売却費用を差し引いた公正価値の低い方の金額で計上されています」と述べました。

Metaは、これらの資産が今後12か月以内に、第三者とのデータセンター共同開発を目的とした出資を通じて売却される見込みだと説明しました。

売却対象となるデータセンターの詳細や潜在的な買い手については、現時点では開示されていません。建設中のサイトであることから、売却後には同社自身がそれらを賃貸する可能性が高いことを示唆しています。

2025年6月30日現在、Metaの売却予定資産の総額は32億6,000万ドルと評価されています。

Metaは、世界中で約30のデータセンターキャンパスを運営または開発中であり、その大半は米国に集中しています。また、施設のリースにおいても主要な企業の一つです。2022年後半、Metaは約12のデータセンターの開発を一時停止しました。これは、GPUや液冷により適した設計へと「再構築(rescoping)」するための措置でした。その後、更新された設計に基づいて建設を再開しています。

7月、ザッカーバーグは高性能AI開発のためデータセンターに「数百億ドル」を投資する計画を明かし、新たな「スーパーインテリジェンス」部門を設立したことを発表しました。

同氏は当時、次のように語っていました。「実際、複数のマルチギガワット級クラスターを構築しています。最初のクラスターはプロメテウス(Prometheus)と呼んでおり、2026年に稼働予定です。さらに、ハイペリオン(Hyperion)も構築中で、数年かけて最大5GWまで拡張可能です。また、他にも複数のタイタンクラスターを構築しています。これらのうちの1つだけでも、マンハッタンのかなりの面積に匹敵する規模です。」

6月、Bloombergは、同社がApollo Global Management、KKR、Brookfield、Carlyle、Pimcoなどと、データセンター開発資金調達のための290億ドルの取引について協議中だと報じました。

今週の決算説明会で、MetaのCFOであるSusan Liは、同社が建設費用の大部分を自社で賄う予定である一方、「金融パートナーと協力してデータセンターを共同開発する方法も模索しています」と述べました。

Metaは建設ペースが非常に速いため、一部の地域ではIT機器を大型の仮設テントに設置しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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