NTT、SESと提携し、衛星を利用したエッジおよびプライベート5Gネットワークの提供を開始

NTT Ltd.は、衛星通信事業者であるSESと提携し、NTTのエッジ・アズ・ア・サービス(Edge as a Service)を企業顧客に提供することを発表しました。
 
この複数年にわたるパートナーシップは、固定された地上波ネットワークの能力を超えた接続需要に対応する計画の一環として締結されました。
 
これは、NTTのフルマネージド型プライベート5G および エッジコンピューティングと、SESの新しい中地球軌道通信システム、O3b mPOWERを組み合わせたコラボレーションです。
 
NTTによると、このソリューションは、地上波ネットワークが不足している地域で活動する企業や、高性能な接続性を活用して効率性を高め、収益を拡大したい企業を対象としているとの事です。
 
プライベート5Gネットワークと衛星の利用は、エネルギー、鉱業、海事、製造、産業など、さまざまな産業の活性化に貢献すると期待されています。
 
「プライベート5Gは、企業が既存のネットワークインフラをベースに、単一のプライベート5Gネットワーク上で動作する複数のユースケースに対して、信頼性の高い広帯域かつ低遅延の接続を提供できるようにする変革の力です」NTT Ltd.ルクセンブルク代表取締役Olivier Posty氏はこのように述べています。
 
更に同氏は次のように補足しています。「お客様が革新を続ける中、今日の競争市場で成功するためには、適切なスキルと専門知識を持つネットワークパートナーが重要になります。NTTの堅牢なプライベート 5G ネットワーク・アズ・ア・サービスのフルスタックソリューションは、オンプレミス、エッジ、またはクラウドサービスとして提供され、NTTの24/7リモートモニタリングサービスやCIOセルフサービスポータルによって補完され、NTTのフルスタックのマネージドエッジコンピューティングサービスが、処理効率を促進しビジネスパフォーマンスを加速するリアルタイム実用的インテリジェンスを確実に提供します」
 
NTTは、このソリューションにより、パブリック/プライベートローミングで190カ国以上へのカバレッジが実現すると述べています。
 
同社のフルマネージドで統合されたエッジ・アズ・ア・サービスには、IoTエッジコンピューティング、およびNTTが世界各地の拠点で提供するプライベート5Gコネクティビティが含まれています。
 
NTTは、プライベート5Gとエッジコンピューティングの機能に加え、ユースケースのコンサルティングと設計、アプリケーション開発、システム統合、実装、マネージドサービスも提供します。
 
一方、SESは、NTTのサービスと統合されたO3b mPOWER衛星を介して、エンドツーエンドの衛星ネットワークを提供します。
 
IDCのEMEA telco mobility research担当アソシエイトVPであるAlejandro Cadenas氏は次のように述べています。「NTTとSESのこのパートナーシップは、両社がそれぞれの分野でもたらす膨大な専門知識を組み合わせた業界初のマイルストーンであり、顧客に提供する付加価値という点で、共同の価値提案は時代を先取りしています。これは、5Gスペクトルがまだ準備されていない国でも大きな機会を開き、世界規模で企業の変革を可能にします」
 
これとは関係のないニュースですが、SESは先週、別の衛星事業者であるIntelsatと合併交渉に入ったと報じられています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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