サウジアラビアの政府系ファンドがSTCとタワー会社設立で合意
中東最大のタワープロバイダーへ
サウジアラビアの政府系ファンドであるPIF(Public Investment Fund)が、サウジ電気通信会社(STC Group)から、Telecommunication Towers Company Limited(Tawal)の株式51%を取得しました。
契約によると、Tawalはサウジアラビア最大の通信インフラ企業で、企業価値は58億5,000万ドルです。
この取引の一環として、PIFとSTCは、PIFが過半数の株式を保有するTawal、そしてGolden Lattice Investment Company(GLIC)を新たな合併事業体に統合し、通信インフラ分野で地域最大の企業を形成していくとのことです。
また、PIFはSTCの64%を所有しており、この政府系ファンドは、石油産業への経済依存を減らすことを目指す、 サウジビジョン2030の達成において重要な役割を果たすとことが期待されています。
新会社は30,000基の通信タワーを持ち、年間売上は約13億ドルになると見込まれています。また、その株式はPIFが54%、 STCが43.1%を保有し、GLICの少数株主が残りの株式を保有します。
この取引は、規制当局の承認およびその他の必要条件を満たすことが条件とされており、今年後半には完了する予定です。
PIFの中東・北アフリカ地域における直接投資責任者、Raid Ismailは、次のように述べました。「本日の発表は、サウジアラビアとより広い地域の電気通信業界にとって、重要なマイルストーンです。」
「GLICとTawalの資産を統合することにより、通信インフラ分野を発展させると同時に、地域社会と企業をつなぐためのより良い経験を人々に提供することを目指します。これは、PIFの戦略とサウジビジョン2030に沿ったものです。高速で、信頼性が高く、アクセスの容易な接続性は、 社会の成長を可能にする重要な要素であり礎です」と語りました。
また、STCも今回の合意について、「サウジアラビアと地域において社会と経済のデジタル変革を加速させる 」というグループ全体の戦略の一環であると述べています。
Tawalは昨年4月 、ブルガリア、クロアチア、スロベニアの欧州全域でUnited Groupの通信タワー資産を13億4,000万ドルで買収することで合意し、中東以外にも事業を拡大しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。