ウクライナの通信会社Kyivstarが停電対策で発電機を増設へ

2年前の戦争開始以来、激しい攻撃を受けている ウクライナのエネルギーインフラ

ウクライナの通信事業者Kyivstarは、同国のエネルギーインフラに対する攻撃が続く中、サービス継続性を強化するため、産業用発電機848台と、バッテリー6万1000個以上を追加配備する計画であると発表しました。

Kyivstarの親会社であるVeonは今週、この計画の概要を説明し、過去2年間でエネルギーレジリエンスに2400万ドル以上を投資してきたと述べました。

同社は先月、ウクライナの子会社Kyivstarへの投資額を10億ドルに引き上げると発表しています。

Kyivstar

同社は、2023年から2027年までの5年間でこの金額を、Kyivstarに投資するとしています。

KyivstarのOleksandr Komarov最高経営責任者(CEO)は、「エネルギーの回復力と停電への備えは、2022年末以来、当社の投資優先事項の中心となっています。過去2年間、2,400万ドル以上の一貫した多額の投資により、エネルギー耐性を向上させることができました。しかし、ウクライナのエネルギーインフラに対する脅威の性質が変化し、停電が長期化しているため、当社の戦略を強化する必要があります。エネルギーレジリエンスに焦点を当てたこの第二の波は、当社がエネルギーレジリエンスに特化したリソースをさらに投入し、重要な接続をサポートすることを可能にします」と述べました。

同社によると、電力バックアップシステムは、包括的な停電が発生した場合に少なくとも3日間の発電能力を必要とする重要な施設を含め、ウクライナ全土に配備される予定であるとのことです。

ロシアが2022年2月にウクライナに侵攻して以来、Kyivstarは停電時にバックアップ電力を供給するため、基地局に2,322台の発電機と115,000個の4時間持続バッテリーを配備してきました。

この戦争により、全通信事業者全体で4,000以上の基地局が破壊され、さらに60,000Kmの光ファイバー回線が破壊され、12.2%の世帯がモバイルサービスへのアクセスを失いました。

ライバルの通信事業者であるVodafoneとLifecellは以前DCDに対し、同じ場所の基地局を何度も修理したり交換したりするのは珍しいことではないと語っています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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