Alibaba CEOのダニエル・チャン氏が辞任、クラウド事業部門のトップからも退く

AlibabaのDaniel Zhang(ダニエル・チャン)CEOは、当初の予定通り退任しましたが、驚くべきことに同社のクラウド事業部門を率いる役割からも辞任しました。

グループCEOのダニエル・チャン氏は、Jeff Zhang Jianfeng(ジェフ・チャン)氏の後任として、今年に入ってから同社のクラウド事業部門Alibaba Cloud/Aliyunの直接的リーダーシップを引き継ぎました。

同社は6月、チャンCEOが9月にグループCEOを退任し、後任としてEddie Wu(エディ・ウー)氏とJoe Tsai(ジョー・ツァイ)氏がグループ会長に就任すると発表しましたが、チャン氏が最近設立されたAlibaba Cloud Intelligence Group(アリババ・クラウド・インテリジェンス・グループ)を引き続き率いることになると説明していました。

しかし、Alibabaはこの週末の発表で、ウー氏はグループCEOの役割を引き受けるだけでなく、Alibaba Cloud Intelligence Groupの会長代行兼CEOにも就任すると発表しました。

「当社取締役会は、2015年からの最高経営責任者(CEO)、2019年からの会長、そして2022年からのAlibaba Cloud Intelligence Groupのリーダーシップなど、過去16年にわたるチャン氏のAlibaba Groupへの貢献に深い感謝の意を表します」と同社は述べています。

チャン氏は同社に16年以上勤務し、2015年にCEOに就任しました。

「Cloud Intelligence Groupは現在、スピンオフ計画を全速力で進めており、プロセスの重要な段階に差し掛かっているため、私が事業に全神経と時間を捧げるには適切な時期である」と、同氏は6月の社内向けメッセージで述べていました。

ロイターの報道によると、その一方でチャン氏は、その役割から「退きたい」旨を同社に伝えていたようです。チャン氏は、彼が設立するテクノロジー・ファンドに10億ドルを投資し、「彼の持つ専門知識を別の形で活用する」ことで、今後も引き続きAlibabaに貢献すると報じられています。同社はまた、チャン氏に「名誉職」の称号を授与しました。

「このファンドは、将来の成長のために投資し、当社のテクノロジー・エコシステムを発展させ続けるというアリババの戦略をサポートする」と、ロイターは報道しています。

今回の再編の一環として、Alibabaはクラウド事業部門を分社化し、IPOを通じて上場させる意向で、上場に先駆けて30億ドルの民間資金調達を検討していると報じられています。

「当社は、特定の資産、負債、契約の再編、従業員株式インセンティブ・プランの実施、市場の状況、および関連法域における規制当局の審査と承認を条件として、任命される別の経営陣の下で、Alibaba Cloud Intelligence Groupを分社化するという以前発表した計画を引き続き実施していく」とAlibabaは述べています。

ウー新CEOはAlibabaの共同創業者の一人であり、創業者ジャック・マー氏が以前立ち上げたスタートアップ企業China Pagesに入社したAlibaba初のプログラマーでもあります。同氏は以前、グループのTaobaoおよびTmall事業部門の会長を務めていました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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