AWS、データセンター建設を加速する「Project Houdini」を開始

プレハブ型データセンターを導入し、建設期間の短縮を図る

Amazon Web Services(AWS)は、建設期間の短縮を目的として、プレハブ型のモジュール式データセンターの活用を検討しています。

Business Insiderが独自に入手した社内文書を引用し、発表したところによると、「Project Houdini」と呼ばれるこの取り組みは、建設工程の大部分を工場内に移行し、より迅速にデータセンターを稼働させることを目指しているとのことです。

「Project Houdini」は、納期を「数か月」短縮することを狙っており、「さまざまなデータセンター建設工程を工場環境へ移す」解決策を検討しているようです。

AWSの広報担当者はBusiness Insiderに対し、次のように述べています。「データセンター建設における当社のイノベーションは、AIインフラをより迅速かつ低コストで提供することを可能にしています。それにより、顧客が最も要求の厳しいワークロードの実行先としてAWSを選ぶのです。」

文書によると、現行のデータホール建設方式は、現地で一から構築する「スティックビルド(現場組立式)」で、作業員がラックの設置、電力システムの配線、通信配線を行っており、サーバーを設置できるようになるまでに最大15週間を要するとされています。

「Houdini」プロジェクトでは、データホールの大部分が事前に組み立てられ、「スキッド」と呼ばれるプレハブ構造として供給されます。これらのスキッドには、ラック、電力設備、ケーブル類、照明、消防およびセキュリティシステムがあらかじめ組み込まれた状態で納入される予定です。

各モジュールは約45フィート(約14m)の長さで、ダブルドロップトレーラーで輸送され、現地では所定の場所に直接下して接続するだけで済みます。資料によると、この方式を用いれば、建設開始からわずか2~3週間でサーバーを設置できるようになるとされています。このプロジェクトは8月までに準備が整う見込みで、将来的には年間100か所以上のデータセンター設営に活用される可能性があります。

AWSは本プロジェクトにおいてCupertino Electric Incと協業しており、最初のモジュール生産は、カンザス州トピカ、テキサス州ヒューストン、ユタ州ソルトレイクシティで計画されています。

モジュール型データセンター自体は以前から存在していますが、これまでは主に小規模な導入に使われることが一般的で、1か所に複数のモジュールを設置するケースや、エッジデータセンター施設として利用されることが多くありました。

しかし、このソリューションは現在、ハイパースケールおよびAIインフラ分野でも導入が始まっています。今年初めには、データセンター事業者のCrusoeが、コロラド州ブライトンにある同社のSpark Factoryで製造されるモジュール型ソリューション「Crusoe Spark」を立ち上げると発表しました。同社によると、Sparkユニットは完全に組み立てられた状態で提供され、クラウドオーケストレーションを含むAIスタック全体をカバーし、Crusoe Cloudプラットフォームおよびマネージド推論サービスをすべて提供するもので、わずか3か月で稼働させることが可能だとしています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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