
OpenAIとAmazon、100億ドルの投資で協議中
OpenAIがAWSのカスタムAIチップも採用する見込み
OpenAIは、Amazonとの間で100億ドル規模の投資契約について協議を行っています。
The Informationが関係者の話として報じたところによると、両社の協議は「非常に流動的」な状況にあり、Amazonからの投資に加え、OpenAIがAmazon Web Services(AWS)の独自AIチップであるTrainiumを利用する可能性があるようです。
この取引が実現した場合、OpenAIはAnthropicに続き、Trainiumチップを使用する主要なAI企業となります。AWSは2024年後半に、Anthropic向けとして「Project Rainier」を発表しました。これは、米国内の複数のキャンパスに分散して配置された、数十万個規模のTrainium2チップによるクラスターです。AmazonはAnthropicの主要投資家でもあります。
OpenAIとAWSの間には、すでにコンピューティングリソースに関する契約が存在しています。2025年初頭には、OpenAIがNvidiaのGB200およびGB300を数十万台規模で利用するため、総額380億ドルにのぼる複数年契約をAWSと締結しました。
Nvidia製GPUに加え、OpenAIはGoogleのTPU(テンソル処理ユニット)やAMD製GPUの利用実績もあり、さらにBroadcomと共同で自社カスタムチップの開発にも取り組んでいます。
今回の投資により、OpenAIの企業価値は5,000億ドルを超える可能性があり、The Informationによれば、他の投資家を含めたより広範な資金調達ラウンドにつながる可能性もあります。HSBCのアナリストは、2025年11月時点で、OpenAIがAIデータセンター拡張計画を実現するためには約2,070億ドルの資金調達が必要になると試算しています。
また、ロイターは以前、OpenAIが新規株式公開(IPO)を検討しており、企業価値1兆ドルを目標としていると報じていました。
この一連のニュースは、OpenAIが複数のクラウドプロバイダーを活用する方針を強めていることを改めて示しています。MicrosoftはかつてOpenAIの独占的なクラウドパートナーでしたが、2025年1月に発表されたStargate計画を受け、両社は提携がもはや独占的ではないことを確認し、OpenAIは現在、GoogleやOracleとも協業しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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