中国が敵の衛星をハイジャックするサイバー兵器を作っていることを示唆するCIAレポートが流出
中国が敵の衛星を制御するためのサイバー兵器を開発していることが、流出したCIAレポートから明らかになりました。
Financial Times (FT)は、これらのサイバー兵器は、戦時中にデータ信号や監視を提供する際に、衛星を使えなくしてしまうだろうと報じています。
FTは、CIAのマークが付いた文書を確認したと述べ、この文書は、最近ゲームのチャットルームで機密文書をオンラインに流出させた疑いで逮捕された21歳の米国空軍衛兵Jack Teixeiraが共有したとされる数十件のうちの1つであると指摘しています。
この文書によると、米国は、中国が敵の衛星を「拒否、悪用、ハイジャック」できる能力の開発を推進していることを示唆しています。
このリークされた報告書は、すでに米中間の貿易関係が緊迫している中で出されたものです。FTは、CIAは国家安全保障会議(NSA)および国防総省とともにコメントを拒否していると述べています。
北京は、このような戦術を重要な「戦争闘争の領域」と見なしており、そのようなアプローチは、ロシアがウクライナとの戦争中に行った以上のものであると報じられています。
SpaceX社は、同社のStarlink衛星ブロードバンド・サービスが、昨年のロシアのウクライナ侵攻の初期に信号妨害に遭ったことを指摘しています。
また、別の衛星通信事業者であるViasat社も、紛争初期に同社の衛星インターネットネットワークに対するサイバー攻撃を報告し、障害の影響はウクライナ当局によって「壊滅的」とされ、サービスはドイツ、イタリア、ポーランドなど他のヨーロッパ諸国にまで影響を及ぼしたといいます。
しかし、今回の米国のリーク情報では、中国がより高度なサイバー攻撃を準備しており、敵の衛星がオペレーターから受け取る信号を模倣し、その過程で衛星を完全に乗っ取るか誤動作させることができると予想されています。
このリークされた報告書は、米宇宙軍のチーフである B Chance Saltzman 将軍が CNBCのインタビューで宇宙空間に存在する脅威を公に認めた直後に出されました。
「戦略的な競合相手から軌道上の能力に対して我々が直面する脅威は、(中略)大幅に増大している」と、同氏は述べています。「追跡されたオブジェクトと衛星ペイロードの数、そして単に打ち上げ自体で、我々が宇宙で見ている混雑は、指数関数的な速度で成長している」
Saltzman 氏は先月議会で、北京は2045年までに宇宙で一番の権力者になることを積極的に目指していると述べ、中国軍が過去6ヶ月に打ち上げられた35基を含む347基の衛星を配備していることを指摘しました。
同氏は、衛星の目的は、将来の紛争において米軍を監視、追跡、目標設定し、攻撃することであると話しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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