ニューノーマル【特集】
インターネットは大丈夫でしょう。
過去数か月は困難で、今後数カ月先は更に困難になる可能性もありますが、世界的なロックダウンの問題は、通信能力や在宅勤務、また娯楽についてはゲームやビデオストリーミングサービスの緩和されました。ネットが前例のない需要を処理できたことは朗報です。
それもかなり注目に値します。「他の公共インフラを想像してみてください。」とCloudflareのCTOジョン・グラハム・カミング氏 はDCDに語りました。「もし、今すぐに、皆があと40%多くの水を要求したとしても、そんな事は不可能でしょう。」
ネットワークは冗長性を考慮して構築されており、スポーツの試合のストリーミング放送などのイベントによって引き起こされるピークトラフィックを処理できるよう設計されています(しかし、皮肉なことに、スポーツのストリーミング数は減少している)。総じて、ネットワークは現在のトラフィック急増を乗り切ることができるはずです。
世界中でロックダウンが実施され始め、想定通り、トラフィック量は増加し始めました。「地域により異なるが、20%から70%程度の大幅なトラフィックの増加があった。」とグラハム・カミング氏は述べています。「今や、それは一種のニューノーマル(新たな日常)レベルに達している。」そして、今後ロックダウンが徐々に緩和されても、人々が自宅に留まり続ける可能性は高く、新たな日常レベルは今後も継続する可能性が高いことが明らかになりつつある。」
利用状況についても変わりました。以前は、人々が仕事から帰宅後、ビデオをストリーミングしたり、あるいは勤務時間帯にできなかったものにアクセスする時間帯に1つの大きなピークがありました。「今は、朝の8時から9時頃に一つのピーク、そして再び夕方にもう一つと、2つのピークが見られるようになった。従い、大きな、大きな変化が確実に起きています。」
同様に、明白な理由として、人々がインターネットにアクセスする場所も変化しました。商業地区は暗く、住宅地は常にデジタル接続されているといったように。
ラストワンマイル接続の拡散への動きは、ネットワーク投資への資金不足や光ファイバ網整備が少ない地域を露呈するといったいくつかの問題を引き起こしました。多くの危機と同様、それは貧困層に不釣り合いな影響を与えるものです。「しかし、多くの場合、ネットワークは非常に柔軟です。」とグラハム・カミング氏は言います。
柔軟性を向上させるために、ロックダウン後の数週間、通信事業者は急いでシステムのアップグレードや重要なメンテナンスを行いました。ネットワーク監視会社のThousandEyesが発見したのは、このことが計画停止と共に計画外の停止を更に増加させたいう残念な副作用です。
「私たちが気づいたのは、2月17日以降、世界中で停止の数が段階的に増加していることです。」と製品マーケティングマネージャーのArchana Kesavan氏は語っています。しかし、4月5日以降、アップグレードが完了し、ネットワークが増加した負荷を処理できるようになり、この数値は低下し始めました。
トラフィックの定常化と共に重要なアップグレードも行われ、Covid-19が今後通信事業者を圧倒しないことは明らかです。ただし、孤立した停止のリスクは依然として残ります。データセンターとネットワーク系スタッフは必須と見られているものの、チームは薄く伸ばされ、小規模な孤立したチームとなり、また、現在の状況に対し、当然のように人は疲労し気が散ることもあります。
「人が病気になったり、他人のことを気にかけたり、集中力の低下が引き起こす影響がある。」とグラハム・カミング氏は言います。「環境が変化したことによる更なるストレスもある。そのため、想定外の事態が発生する可能性がある。それこそ本当に心配することだと思う。」
さらに別の記録的な暑い夏に向けて、現在のパンデミックがなくても私たちは機能停止を経験するでしょう。停止は起きます。」
今回を除いて、世界経済全体は私たちをつなぐ細い光ファイバコードにより支えられているため、大規模な停止はこれまで以上に強く感じられるでしょう。
「私たちはかつてないほどそれを必要としている。」とグラハム・カミング氏は言います。「インターネットは私たちの生活の重要な一部となった。」データ接続は現在、電気と同じくらい不可欠なものとなり(少なくとも先進国では)、常に機能することが求められています。
もし機能しなかったら何が起きますか?「停止は一大事です。」
Data Center Dynamics
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