Evolution、Warburg Pincusと提携し東南アジアにサステナブルなデータセンターを構築へ

Evolution Data Centres(EDC)は、世界的なプライベート・エクイティ企業であるWarburg Pincus(ウォーバーグ・ピンカス)の関連会社と、東南アジアの急成長するクラウド市場で持続可能な ハイパースケールデータセンター を開発するプログラム型ジョイントベンチャーを設立しました。

この合弁事業の一環として、プライベート・エクイティ企業は、2021年後半に28億ドルのコミットメント資本でクローズに成功した、初の資産レベルのアジア不動産ファンドからの資本を投入する予定です。

EDCは、アジアのデータセンター市場で25年以上の経験を持つ経営陣によって設立され、これまでに640MW以上の容量を展開し、10億ドル以上のデジタルインフラ取引を主導してきました。EDCの共同創業者兼最高経営責任者であるダレン・ウェブ氏は、次のように述べています。「新たなパートナーシップを発表できることを嬉しく思う。東南アジアの複数の高成長市場において、ハイパースケールで持続可能なデータセンターを構築・運営するという当社の情熱を共有する、信頼できる投資家から支援を受けることができたのは素晴らしいことだ。今回の資金調達は、この地域で持続可能なデータセンターのリーディングプロバイダーになるという当社のビジョンの実現に役立つだろう」

Evolutionは、アジアの新興市場におけるデータセンターの質と規模の不足、および同地域における持続可能なインフラの重要な必要性という2つの主要な課題に対処するために設立されました。

「ウォーバーグ・ピンカスは、アジアの不動産とデジタルインフラへの投資において優れた実績を有している。EDCが次の成長ステージに入るにあたり、彼らの豊富な経験を活かしアジア地域で大規模な設備投資プログラムを実施していくことを楽しみにしている」EDCの共同創業者兼最高投資責任者であるEd Martin-Sperry氏はこのように述べています。

ウォーバーグ・ピンカスは、15年以上にわたってアジアの不動産企業やプラットフォームへの投資を行ってきました。既に50以上の不動産ベンチャーに75億ドル以上を投資しており、アジアの不動産市場における最大級の投資家です。2021年、ウォーバーグ・ピンカスは、初回となるウォーバーグ・ピンカス アジア不動産ファンドを28億ドルの上限調達額でファイナルクローズし、調達に成功しました。本ファンドは、ニューエコノミー不動産にフォーカスし、アジアにおける不動産資産の購入と開発に使用される予定です。

データセンターにおけるプライベートエクイティ

データセンターは、道路や港と同様に経済発展のための重要なインフラであることから、最近、プライベート・エクイティ企業がデータセンター分野に大きな関心を寄せています。4月、不動産プライベート・エクイティ企業のGaw Capital Partnersは、その運用するファンドを通じて、韓国の大手プライベート・エクイティ企業であるIMM Investment Corp.(以下、IMM Investment)と、Gaw CapitalによるDreamMark1への戦略的投資について様々な契約を締結しました。

この発表を受けて、Gaw Capitalのグローバルデータセンターのプラットフォームは、中国、インドネシア、日本、そして今回の韓国でのデータセンターで構成されることになりました。DreamMark1(韓国のDC事業者) は2月に、今年中にサーバーの設置面積を400ラック以上、ICTフロアも増やして高電力の専用ゾーンにすると発表していました。

2月には、シンガポールのプリンストン・デジタル・グループ(PDG)が、ムバダラ・インベストメント・カンパニー(ムバダラ)をリードインベスターとする3億5千万ドルの株式投資を完了しました。

EQT ABやKKR & Co. (KKR)を含むプライベート・エクイティ・ファームは、データセンター企業のGlobal Switchの買収候補リストに名を連ねています。Bloombergの報道を引用したトレーダーの話によると、Gaw Capital、PAG、Stonepeak PartnersもGlobal Switchの次の入札に参加することが決まっているとのことです。一部の入札者はチームを組んでオファーを出す可能性があると、同レポートは付け加えています。

W.Media ( Venkatesh Ganesh  )より抄訳・転載

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