Googleがイリノイ州とバージニア州で再生可能エネルギー契約を締結

Energix、Swift Currentと契約

Googleは今週、米国で2件の太陽光発電契約を結びました。

一つは、イリノイ州のSwift Current太陽光発電所からのオフテイクで、もう一つはPJM市場で開発中のEnergix Renewables太陽光発電所からのオフテイクです。

Google、Energixとエネルギー契約を締結

Energix Renewablesは今週、Googleとの長期契約を発表しました。2030年まで1.5GWpのソーラープロジェクト開発をカバーし、将来の拡張オプションもあります。

Energixは、自社の太陽光発電プロジェクトで発電した電力と再生可能エネルギークレジットを、Energixのタックス・エクイティ・プロバイダーであるGoogleに供給します。両社はこの契約に基づき、最初の2つのPPAを締結しました。

Energixによると、この契約により、PJMにおけるプロジェクトのパイプラインを開発する能力が強化されるとのことです。

Energix GroupのCEOであるAsa Levingerは、次のように述べました。「Googleとの戦略的提携に乗り出すことができ、大変嬉しく思っています。この契約は、米国の再生可能エネルギー市場における当社のリーダーシップを明確にするものであり、当社のユニークな専門知識とリソースを活用して比類のない成長を実現し、Googleのネットゼロと24時間365日カーボンフリーのエネルギーへの野望を前進させるものです。」

「Googleとのこの共同努力は、PJM市場における当社の地位を強化するだけでなく、他の電力市場への将来的な拡大の機会を開くものであり、今後2、3年で1.5GWを供給する予定です。」

また、Googleのデータセンター・エネルギー担当グローバル・ヘッドであるAmanda Peterson Corioも、次のように述べました。「電力網の脱炭素化に関して、万能な解決策はありませんし、一つの会社の力だけでできることではありません。 Energix Renewablesと協力し、PJMの新たなクリーンエネルギーを供給できたことを誇りに思います。このような協力関係は、24時間365日カーボンフリーエネルギーで電力網を運営するという野望に向かって我々が前進し続ける上で、不可欠なものです。」

バージニア州を拠点とするEnergix Renewablesは、Energix Groupの一員であり、全米で再生可能エネルギープロジェクトの開発、建設、運営を専門に行っています。現在、米国で稼働中のプロジェクトはすべてバージニア州にあります。

総発電容量は636MWdcで、15のプロジェクトが稼働中であり、さらに多くのプロジェクトが建設・開発段階にあります。ポーランドとイスラエルにも太陽光発電と風力発電のプロジェクトがあります。

2009年に設立され、テルアビブ証券取引所に上場しているEnergixは、イスラエル最大の不動産投資グループの1つであるAlony Hetz Properties and Investmentsが過半数の株式を所有しています。

モルガン・スタンレーは、今回のGoogleとの戦略的契約の交渉において、Energixの唯一の財務アドバイザーを務めました。

Google、Swift Currentと太陽光発電契約を締結

Swift Current Energyは今週、イリノイ州南部にある800MWdc(593MWac)のDouble Black Diamond太陽光プロジェクトに対する、Googleからのタックスエクイティ投資を完了したと発表しました。

スプリングフィールドの西30マイルに位置するDouble Black Diamondは、ミシシッピ川以東では最大の太陽光発電プロジェクトになると言われています。

MISO市場内に位置するこのプロジェクトは、現在建設中で、2025年初頭には商業運転を開始する予定です。

Swift CurrentのCEO兼共同設立者であるEric Lammersは、次のように述べています。「Double Black Diamond Solarのような大規模なプロジェクトには、革新的なパートナーシップが必要です。Double Black Diamond Solarを支援し、今後の他の大規模プロジェクトの指針となる画期的な構造でGoogleと手を組めることを嬉しく思います。」

また、GoogleのAmanda Peterson Corioは、次のように付け加えました。「責任を持ってインフラを成長させるため、私たちはSwift Currentのような企業と提携する必要があります。Swift Currentは、私たちが事業を行っているエネルギー市場のニュアンスを理解していることに加えて、今日の電力網における需要増加のペースと規模に見合った速度で、新しいクリーンエネルギーを供給する手助けをしてくれます。」

Swift Currentはプロジェクト開発者であり、長期的な所有者・運営者となります。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)、Societe Generale、Truist、INGがプロジェクトの建設資金を提供しました。

McCarthy Building Companiesは、このプロジェクトの設計・調達・建設(EPC)パートナーです。この太陽光発電所には、First Solarの米国製モジュールが使用されます。

Constellation NewEnergyは、Double Black Diamond Solarで発電されたエネルギーと再生可能エネルギークレジットの一部を購入し、顧客に供給します。 既に発表されている顧客として、シカゴ市、シカゴ・オヘア国際空港、ミッドウェイ国際空港、イリノイ州クック郡、CVS Health、シカゴ・ロヨラ大学、PPG、State Farm、TransUnionがあります。

Swift Currentの代理人として、Vinson & Elkins、Husch Blackwellが、取引に参加しました。Googleを代理したのは、Milbank LLPとBryan Cave Leighton Paisnerでした。

2016年に設立されたSwift Currentは、米国全土で、競争力の高い公益事業規模の風力、太陽光、エネルギー貯蔵プロジェクトを開発、所有、運営しています。

Swift Currentはこれまでにイリノイ州、テキサス州、ミシシッピ州、メイン州、ロードアイランド州で2GW以上を開発し、開発中のプロジェクトパイプラインは10GWを超えます。

同社はBuckeye Energy Holdingsが過半数の株式を所有し、IFM Net Zero Infrastructure Fundと、Lookout Ridge Energy Partnersが、投資家として名を連ねています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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