韓国の通信事業者、2030年排出量目標達成に向けた課題に直面
韓国の大手通信会社3社の温室効果ガス排出量が、データセンター事業の成長により大幅に増加したことが報告されました。
SK Telecom、KT、LG Uplusの各通信会社による持続可能性経営報告書によると、昨年の排出量は366万tCO2eを超え、前年より4%増加しました。これは主に、データの保存や処理のために24時間稼働し、冷却装置を利用する必要があるため、大量の電力を消費するデータセンターの性質によるものです。
SK Telecom は城南(ソンナム)盆唐(ブンダン)の富裕地区に2つのデータセンターを開設し、第2四半期の売上高は前年同期比30%増の490億ウォン(3650万米ドル)を記録しました。
LG Uplus は、第2四半期のデータセンター部門の売上高が前年同期比15.5%増の798億ウォン(5,940万米ドル)を記録しました。企業インフラ関連部門の中で最も急成長しました。
KTのクラウドデータセンター部門の第2四半期の売上高は475億ウォン(3,540万米ドル)で、前年同期比4.6%増となりました。
また、5Gの導入増加に伴い、データトラフィック量が急増しているとの報道もあります。 SK Telecom によると、国内の無線機器からのデータトラフィックは現在100万テラバイトに近づいているといいます。同社は、ユーザーフレンドリーなロボット、自律走行、都市空輸の普及に伴い、トラフィックが急増すると予想しています。
高速接続がもたらす成長の可能性は、通信事業者が2030年の削減目標を達成することを難しくしています。SK Telecom は、2030年までに2020年比で47.7%の排出量削減を約束しました。KTと LG Uplus は、2030年までに2021年比でそれぞれ51.7%と38%の排出量を削減する計画を発表しました。
韓国は現在、排出量取引制度を導入しており、企業は排出量の余剰分を売却し、不足分を購入することができます。韓国の科学情報通信省は、通信事業者のサービスの「公共性」を認めることで、同国の鉄道や公共交通部門と同様に、通信事業者の温室効果ガス排出の負担を軽減することを検討しています。
通産省・エネルギー省によると、データセンター1カ所あたりの年間平均消費電力は25GW時で、4人世帯6000世帯分に相当します。
W.Media ( Jinny Kim 記者)より抄訳・転載
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