マイクロソフトがスペイン、スウェーデン、デンマークでPPAを締結

RepsolおよびEuropean Energyと420MW分のPPAを締結

マイクロソフトは、欧州全域で再生可能エネルギーを調達するため、多くの電力購入契約(PPA)を締結しました。

同社は、スウェーデンとデンマークの風力発電と太陽光発電を、European Energyから調達します。また、スペインではRepsolから、6か所の風力・太陽光発電所の出力を調達する予定です。

マイクロソフトがEuropean Energyと契約

European Energyは、マイクロソフトと複数の長期電力購入契約(PPA)を、締結しました。再生可能エネルギーは、スウェーデンとデンマークにある風力発電と、太陽光発電のポートフォリオによって生産されます。

マイクロソフトは、同地域初の公益事業規模の風力と太陽光の、ハイブリッド・プロジェクトを含む、180.6MW相当のプロジェクトから電力を引き取る予定です。この契約により、契約期間中に3.6TWh以上の電力が、供給されることになります。

European EnergyのJens-Peter Zink副CEOは、次のように述べています。「私たちは、マイクロソフトがグリーン電力供給の推進に、コミットしてくれたことを喜ばしく思います。再生可能エネルギーの普及は、大規模な設備投資を必要とし、これらの資産から生産される再生可能電力を、主要な利害関係者が購入するかどうかにかかっています。」

マイクロソフトの再生可能エネルギー、カーボンフリーエネルギー、二酸化炭素除去担当ゼネラルマネージャーであるAdrian Andersonは、次のように付け加えました。「私たちは、European Energyと契約したプロジェクトが、商業運転を達成したことを喜ばしく思っています。これは、2025年末までに、マイクロソフトの事業活動における再生可能エネルギーの割合を、100%にするという持続可能性の目標に、直接貢献するものです。」

2004年に設立されデンマークに本社を置くEuropean Energyは、風力発電所と太陽光発電所を開発・運営しており、現在までに合計3GWの発電容量があります。三菱HCキャピタルは、同社の約20%を所有しています。

マイクロソフトがRepsolとPPAを締結

スペインではマイクロソフトが、2025年12月までに稼働する風力発電所3か所、太陽光発電所3か所、合計230MWの設備容量に関連する、12年間の仮想売電契約(VPPA)6件を、締結しました。

Repsolによると、この契約は、2021年に両社間で締結されたPPA契約に、追加されるもので契約容量は、合計320MWとなるとのことです。

同社は、Microsoft Azureの顧客でもあり、両社はデジタルソリューションの開発で提携しています。

Repsolの低炭素発電担当エグゼクティブ・マネージング・ディレクターのJoão Costeiraは、次のように述べました。 「戦略的パートナーであるマイクロソフトとのこの契約は、我々が深く関わっているデジタル革命における、再生可能エネルギーの重要性を浮き彫りにしており、当社の脱炭素化へのコミットメントを示すものでもあります。」

同社は、マドリードに本社を置くスペインの多国籍エネルギー・石油化学企業です。同社は、2027年までに30~40億ユーロを投資し、設備容量9,000~10,000MWに達する、ポートフォリオを開発することを目標としています。

発電容量は、イベリア半島と米国で50:30に分けられ、同社は、チリとイタリアでのプレゼンスを拡大し、合計で150万kWの発電容量を達成する計画です。

マイクロソフトは、5GW以上のデータセンターを稼働させており、今後半年で1GWのサーバーパワーを追加し、2025年前半には、1.5GWのデータセンター容量を新たに追加する予定です。

同社はすでに、世界最大級の再生可能エネルギー購入企業であり、求人広告では20GW以上の再生可能エネルギーを契約していると説明しています。その後、同社はDCDに対し、34GWの再生可能エネルギーを、送電網に導入したと発表しました。

マイクロソフトは最近、Brookfield Asset Managementが開発する再生可能エネルギープロジェクトに、推定100億ドルを投資する大規模な、再生可能エネルギー枠組み契約をBrookfieldと締結しました。

2024年同社は、オハイオ州、アイルランド、フランスでPPAを締結し、テキサス州では、Leeward Renewable EnergyおよびRWEと、合計800MW以上のPPAを締結しました。

同社は最近、GoogleやNucorとともに革新的なエネルギー技術に関するPPA要請を提出し、今年、複数の炭素回収・除去投資を行いました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Caféが日本向けに抄訳したものです。

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