モスクワのRosatomデータセンターの建設が完了
昨年、部分的に建設された施設を購入
ロシア国営原子力公社がモスクワに建設していた新しいデータセンターが完成しました。
モスクワの国家建設監督委員会(Mosgosstroynadzor)は今月、35MWのモスクワ2データセンターの工事が完了したと発表しました。
ユジノエ・チェルタノヴォ地区の旧クラスニー・ストロイテル工業地帯の20,000平方メートルに位置する7階建ての施設には、4つのデータホールがあり、それぞれ910ラックを収容できます。同施設は来月、正式に稼働を開始する予定です。
建設工事は2022年後半に始まりました。Rosatom は昨年、Atomdata Center社を通じて、まだ建設中だったこのデータセンターを240億ルーブル(2億3700万ドル)で買収しました。Rosatomは、この施設は「ロシア最大のデータセンター」となり、Uptime Tier IVの認定を受けるだろうと述べました。
「オープン後、Moscow-2は、信頼性と耐障害性に関する国際的な業界標準の最高レベルであるTier IV Constructed Facilityの認証を受けた国内初の商用データセンターとなります。」モスクワの国家建設監督委員会MosgosstroynadzorのAnton Slobodchikov委員長は、「 Moscow-2 は、物理的・仮想的な脅威の両方から情報を保護するための最新技術を使用した、大規模なデータの処理、保存、送信のためのサーバーとネットワーク機器を収容予定です」と述べました。
プロジェクト開発者はM-Capital Management Company LLCで、Monarchグループ企業がゼネコンとなりました。 Free Technologies はプロジェクトのエンジニアリング会社です。
この施設はまだUptimeのオンライン認証リストに掲載されていません。現在ロシアで唯一のTier IV施設は、モルドヴィア共和国のサランスクにある政府施設です。
Atomdataはコロケーションサービスとコンテナ型データセンターを提供し3つの施設を運営しています。2018年に稼働を開始したトヴァー地方の48MWのKalininskyデータセンター、2021年に取得したサンクトペテルブルクの10MWのXelentデータセンター、同じく2021年に取得したモスクワの170ラックのStoreDataデータセンターです。
さらにいくつかの施設が様々な開発段階にあると言われています。その中には、昨年末までに稼動する予定だったタタルスタンのイノポリスにある16MWのデータセンター、サンクトペテルブルクのXelent-2、ムルマンスク地方のArktikaなどが含まれます。
C.newsによると、Rosatomは以前、サンクトペテルブルグ近郊に2100ラックで21MWの大規模な新しいデータセンターを設計する請負業者を探していましたが、2023年4月に計画を中止しました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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