オーストラリアのCenturia REITがGDCGからパースの富士通入居データセンターを買収

2件目のデータセンター買収

オーストラリアの不動産会社Centuria Industrial REIT(CIP)は、西オーストラリア州パースにある、富士通入居のデータセンターの買い手に指名されました。

同社は今週、パースのMalagaにある16 Mulgul Roadのデータセンターを、3,900万豪ドル(2,530万米ドル)で取得することを、決定したと発表しました。

この6,560平方メートル(70,610平方フィート)の施設は、日本の多国籍情報通信サービスプロバイダーである、富士通に100%賃貸されています。

富士通のブロシュアによると、16 Mulgulは2009年に建設された、2階建ての専用データセンターで、富士通オーストラリアが、単独テナントとして管理しています。富士通によると、敷地面積3,500平方メートル(37,675平方フィート)の、8つのデータホールで5MWを提供しているとのことです。

この施設は以前、グローバルデータセンターグループ(GDCG)が所有していましたが、4月に売却を発表しました。同社の発表によると、この施設は、富士通に15年のリース契約で貸し出されており、リース契約は残り約1.5年、5年の延長オプションが1つ残っているとのことです。

CIPは今回の買収により、同グループのデータセンター・サブポートフォリオは、2件合計で4億5600万オーストラリアドル(3億730万米ドル)相当となり、CIPのポートフォリオ全体の、約12%に相当すると述べました。

CIPのファンドマネージャーであるGrant Nicholsは、次のように述べています。 「当社は、最新のデータセンターを確保する貴重な市場外の機会を得たことで世界的な、データ消費の大幅な成長が続くと予想される中、入居者の需要増加から利益を得ることができます。」

同氏はさらに、「AIや、クラウドベースのソリューションに対する需要がデータセンターの成長を牽引しており、企業と消費者の両方がこれらの技術の急速な導入を続けています。さらに、パースはASC(オーストラリア-シンガポール間ケーブル)海底ケーブルシステムを通じてアジアと接続できるため、データセンター市場としての関連性も高まっています」と語っています。

ASX上場のCIPは、オーストラリア最大の国内産業用REITです。同社は2020年、メルボルンのTelstraデータセンターを、長期セールリースバック契約で取得しました。敷地内には2つのデータセンターがあり、うち1つは2014年に開設されました。CIPは両施設を、4億1,700万豪ドル(当時3億米ドル)で購入し、Telstraに30年間のリースと、10年間の延長オプション2つを付与しました。

富士通は、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、クイーンズランド州、西オーストラリア州で6つの施設を運営しており、現在の総電力量は、約25MW(ただし、いくつかの施設はさらなる開発の可能性がある)で、これらの施設からコロケーションや、その他のサービスを提供しています。

同社は以前、米国のデータセンター事業を閉鎖し、南米でも同様の可能性があると述べていましたが、オーストラリアのデータセンターを、オークションにかけることを検討していると報じられています。同社は、英国と日本でデータセンターの運営を続けています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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