
ロシアのX5 Groupがモスクワに10MWのデータセンターを計画
テクノロジーフットプリントを拡大する食品小売業者
ロシア最大の食品小売業者が、モスクワに新しいデータセンターを建設しています。
X5 Groupは先週、データセンターの建設を開始したと発表しました。6,000平方メートル(64,583平方フィート)の10MWの施設は、2026年第3四半期に稼動する予定です。外気冷却システムを使用します。
Tier IIIレベルのデータセンターは、ロジスティクス、アナリティクス、貿易管理を含む同社独自のITシステムをホストします。また、コアインフラ、クラウドプラットフォーム、ビッグデータ処理、AI実装、バックアップ、その他のデジタルサービスの開発にも使用されます。
X5 TechのマネージングディレクターであるAlexander Kostinは、次のように述べています。「デジタルインフラの開発は、当社にとって重要な優先事項のひとつです。独自のデータセンターを建設することで、外部プロバイダーへの依存を最小限に抑え、サービスの信頼性を高め、社内向けにも顧客向けにも、より質の高いソリューションを提供できるようになります。さらに、自社データセンターへの投資により、所有コストの削減において大きなメリットを得ることができ、会社の経費を3倍以上削減することができます。」
1995年に設立されたX5は、Pyaterochka、Perekrestok、Karuselのブランドでコンビニエンスストアと、スーパーマーケットを運営しています。PyaterochkaとPerekrestokは2006年に合併し、X5 Groupを設立しました。同社は、全国に21,700以上の店舗を持っています。
X5 Techは、X5 GroupのIT企業であり、主要デジタルパートナーです。同グループは、X5(モスクワ)とそのITパートナーであるSelectel(サンクトペテルブルク)が運営するデータセンターでホスティングされる、Saltと呼ばれる独自のプライベートクラウドプラットフォームを持っています。
X5 TechのITサービスサポートインフラ担当ディレクターOleg Gavrilovは、次のように述べました。「自社データセンターの建設とメンテナンスは、同社にとって新たな挑戦であり、新たなレベルの能力です。冷却、電力供給、自動化の分野で最新の技術を導入し、すべてのデジタルサービスの信頼性、スピード、効率を確保します。私たちは、データセンターのエネルギー、気候制御、その他のエンジニアリングシステムを担当するプロフェッショナルチームを結成します。」
2008年に設立されたSelectelは、サンクトペテルブルク(2か所)、モスクワ(2か所)、ノヴォシビルスクでデータセンターを運営しています。
X5は以前、Oracle Cloudの顧客として名を連ねていましたが、同クラウドプロバイダーは、ウクライナ侵攻の際にロシアから撤退しました。
現地の報道によると、同社はロシア全土に複数のデータセンターを検討しているとのことです。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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