
SKグループとAWSが韓国・蔚山でデータセンターの建設を開始
完成時には103MWの電力容量を提供予定
SK Group(SKグループ)と Amazon Web Services(AWS)は、韓国・蔚山でデータセンターの建設を開始しました。
8月29日、韓国の大手企業SKグループの通信事業であるSK Telecomと建設事業を担うSK Ecoplantは、AWSおよび蔚山広域市とともに、蔚山でのデータセンター建設の起工式を開催しました。
この施設は、蔚山の美浦国家産業団地に建設され、60,000基のGPUを収容予定です。Chosun Bizによると、完成時には103MWの電力容量を提供する見込みで、SKグループの化学子会社SK Chemicalsが以前運営していた敷地を取得して建設されます。
SK Telecomの発表によれば、施設にはハイブリッド冷却システムが採用され、各ラックは20〜40kWの電力を使用します。エネルギー供給には、SK Gasが液化天然ガス(LNG)を提供し、SK Multi-Utilityがそれを用いて電力を生成します。
建設は段階的に進められ、2027年11月までに41MW分の容量が利用可能となり、2029年2月には全施設が稼働予定です。
この施設の建設契約は2025年6月に締結され、韓国科学技術情報通信部は同月、蔚山地域への総額7兆ウォン(約51億1,000万ドル)の投資が行われることを発表しました。
さらにSK Telecomは、蔚山広域市とGW級のデータセンターへの拡張を視野に入れた覚書(MoU)も締結しています。
AWSはすでに韓国・ソウルにクラウドリージョンを持ち、2016年に4つのアベイラビリティゾーンを開設しています。また、仁川市西区にもデータセンターを建設中です。
2021年には、AWSがGround Stationプラットフォームをソウルキャンパスに導入することを発表し、SK TelecomとはWavelengthゾーンでも協業しています。
蔚山は韓国半島の南東端に位置し、釜山の北にあります。韓国のデータセンターの多くは首都ソウル周辺に集中しているため、今回のプロジェクトは地域分散型インフラの拡充にもつながります。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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