GoogleとAnthropic、最大100万のGoogle TPUを含む1GW超の大型クラウド契約を締結

契約額は「数百億ドル規模」

GoogleとAnthropicは、AnthropicがGoogle Cloudの利用を拡大する大規模なクラウドコンピューティング契約を締結したことを公表しました。

今週前半には、両社が「数百億ドル規模」の契約を協議中との報道が浮上していました。

Anthropicの発表によると、この契約により同社は最大100万のGoogle TPUを利用し、2026年までに「1GWを大幅に超える」処理能力を稼働させる見込みだとのことです。

契約の正確な金額は明らかにされていませんが、数百億ドル規模であることは確かです。

Google CloudのThomas Kurian CEOは、次のように述べています。「AnthropicがTPUの利用を大幅に拡大する選択をしたことは、同社のチームが数年にわたりTPUを利用する中で、優れた価格性能比と効率性を見出してきたことを反映しています。当社は既に成熟したAIアクセラレータ製品群(第7世代TPU『Ironwood』を含む)を基盤に、TPUのさらなる効率化と容量拡大に向けた革新を継続しています。」

AnthropicのCFOであるKrishna Raoは、次のようにコメントしています。「AnthropicとGoogleは長年のパートナーシップを築いてきました。今回の最新の拡張により、AIの最先端を定義するために必要なコンピューティング能力を継続的に増強できます。」

「フォーチュン500企業からAIネイティブのスタートアップまで、当社の顧客は最重要業務でClaudeに依存しています。この拡張された容量により、当社のモデルを業界の最先端に保ちながら、指数関数的に増加する需要に対応できるようになります。」

Anthropicは、独自の大規模言語モデルのトレーニングのために、3つのチッププラットフォームを採用しています。Amazon Web ServicesのTrainiumチップ(Project Rainerスーパークラスター経由を含む)、Nvidia GPUGoogle CloudのTPU(2023年より導入)です。

Anthropicは、2021年にOpenAIの元社員によって設立され、Claude大規模言語モデルを通じてOpenAIと直接競合しています。Googleは同社の主要投資家であり、2023年に約20億ドル2025年にさらに10億ドルを出資しています。

今年3月、裁判書類によりGoogleがAnthropicの14%の株式を保有していることが明らかになりました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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