Token CatとBetter Now、ニューヨークにデータセンターを計画

30MW規模の暗号通貨マイニング施設を計画

中国のテック企業であるToken Catと、米国拠点のBetter Nowは、ニューヨークにおいて人工知能向けデータセンターを共同で開発・運営するために協業することを発表しました。

今回締結されたマスターサービス契約は、旧TuanCheとして知られていたToken Catにとって戦略転換を示すものです。同社は、AI向け計算需要の急増を取り込むため、海外インフラ事業の拡大を進める姿勢を明確にしています。

本プロジェクトは複数フェーズに分けて展開され、最終的には30MW規模のデータセンターを構築する計画です。すでに初期展開の基盤として、12MW分の電力容量へのアクセスを確保していますが、これ以上の詳細については明らかにされていません。

Token CatのGuangsheng Lio CEOは、次のように述べています。「Better Nowとの協業は、当社の海外インフラ施策において意味のある前進を示すものです。既存の電力リソースを活用しながら、30MW規模のAIデータセンタープロジェクトの開発を着実に進めるとともに、規律あるコンプライアンスを重視しつつ、長期的な成長機会を模索していきます。」

Better Nowとの提携条件に基づき、Token Catはプロジェクト全体の計画策定および資金調達を統括し、米国企業であるBetter Nowは、地域特有の規制要件への対応を含めた現地実行パートナーとしての役割を担います。

Token Catは中国を代表する自動車マーケットプレイスプラットフォームであり、今年初めにTuanCheから現在の社名へとリブランディングを行いました。

同社は2024年、事業ポートフォリオの多角化を目的として、暗号資産分野へ進出することを発表しています。

さらに最近では、暗号資産およびブロックチェーン分野の専門家であるSav Persicoを最高執行責任者に任命し、暗号資産マイニング戦略の加速を図っています。

Persicoは昨年11月、「暗号資産業界は企業による導入と事業拡大が進む重要な段階に入っています」と述べ、Token Catの暗号資産戦略は「技術主導かつ慎重な資産運用を通じて、長期的な成長可能性を創出すること」を目的としていると説明しました。

Persicoの就任後まもなく、Token Catの取締役会は10億ドル規模の暗号資産投資を承認しましたが、同社の時価総額は約2500万ドルと比較的小規模にとどまっています。

同社の現金準備金の初期配分は、新興暗号トークンを中心とし、特にAIおよびRAW-to-chain関連の取り組みに重点を置くとしています。

これは「当社の資産戦略を強化するための重要な一歩」と位置づけられており、Persicoも暗号資産について「投機的な手段ではなく、長期的な価値の蓄積手段として捉えています」と述べています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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