AWSが台湾でインフラリージョンを立ち上げ、50億米ドルの投資を計画

Amazon Web Services(AWS)は、AWSのインフラとサービスを台湾の顧客により身近なものにすることを目指し、AWSアジアパシフィック(台北)リージョンの立ち上げを発表しました。長期的なコミットメントの一環として、Amazonは台湾におけるデータセンターの建設、接続、運用、保守をサポートするために50億米ドル以上を投資する予定です。

AWSはブログで、これは台北で最初のインフラリージョンであり、アジア太平洋地域で15番目のリージョンであると述べました。さらに、このリージョンを利用することで、規制業界の企業はデータの場所と移動を完全に管理しながら、ローカルにデータを保存できるようになるとし、「ハイテク製造業から半導体企業、中小企業に至るまで、企業は成長とイノベーションに必要なスケーラブルなインフラを利用できるようになります。」とコメントしました。

プレスリリースの中で、AWSアジアパシフィック(台北)リージョンはローンチ時に3つのアベイラビリティーゾーンで構成され、リージョンは主権的な設計になっていることを明らかにしました。さらに、「データレジデンシーに関する要望や要件がある顧客が台湾で安全にコンテンツを保管することを可能にし、顧客がさらに低レイテンシーを実現し、アジア太平洋全域のクラウドサービス需要に応えることを可能にする」と述べました。

AWSのインフラストラクチャーサービス担当VPであるPrasad Kalyanaramanは、次のように述べています。「新しいAWSアジアパシフィック(台北)リージョンは、基礎的なコンピュートやストレージから高度なアナリティクスやAIに至るまで、AWSの包括的なクラウドサービス群を利用することで、あらゆる規模の企業が、現地のデータレジデンシー要件を満たしながら、安心して構築や拡張を行うことを可能にします。台湾全土、そしてアジア太平洋地域の組織は、世界中の何百万もの企業が利用しているのと同じグローバルなインフラを活用できるようになり、1桁ミリ秒のレイテンシーの恩恵を受けながら、イノベーションの加速、業務効率の向上、ビジネスの成長促進、エンドユーザーへのより良いエクスペリエンスの提供が可能になります。」

台湾行政院長である卓 栄泰は、次のように述べています。「AWSアジアパシフィック(台北)リージョンの立ち上げは、Amazonの台湾に対する強いコミットメントを示すものであり、感謝しています。今回の投資は、台湾がグローバルサプライチェーンにおける極めて重要なパートナーであることを示すものであり、AWSと台湾の協力関係の強固な基盤を示すものです。AWSが台湾政府および産業界との共同取り組みを深め、デジタルトランスフォーメーションを加速させ、クラウドコンピューティング、AI、その他の新興技術を推進することを嬉しく思います。技術革新をグローバルに推進するため、強固なデジタルエコシステムの育成に共に貢献できることを楽しみにしています。」

AWSは、2014年のAWS台北オフィスの開設を皮切りに、10年以上にわたり台湾でのプレゼンスを維持してきました。この新しいリージョンは、AWSのグローバルフットプリントを、世界37の地理的リージョンにまたがる117のアベイラビリティゾーンに拡大します。

W.Media ( Deborah Grey 記者)より抄訳・転載

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