Google、YouTubeの一部をGoogle Cloudに移行

Googleは、YouTubeのインフラの一部を自社のGoogle Cloudサービスに移行します。

Googleは独自のパブリッククラウドプラットフォームを提供していますが、検索エンジンやYouTubeなどの主要サービスの多くは、現在もGCPとは別の社内インフラで運用されています。

「クラウドを進化させるためには、自社サービスをどんどん利用してもらうことが必要」Google CloudのCEOであるThomas Kurian氏は、CNBCに対しこのように話しています。「YouTubeの一部は、Google Cloudに移行している」

Kurian氏によると、Google Workspace(旧G Suite)、Waze、DeepMindはすべてGoogleのクラウドインフラストラクチャを使用しているといいます。CEOは、YouTubeのどの部分がGCPに移行していくのか、どのような規模で、どのような時間枠で移行していくのかについては言及していません。

曖昧な表現ではあるものの、今回の動きにより、GoogleとGCPの関係性が、MicrosoftやAmazonの運用の形に近づきました。Microsoftは、数年前から自社のすべてのサービスをAzureに移行していくことを公にしており、Office 365、Teams、SharePoint、Xbox Live、BingなどのファーストパーティサービスのほぼすべてはAzure上で稼働しています。

1月には、AzureのCTOであるMark Russinovich氏が、Exchange OnlineとOutlook.comのメールボックスストレージについても、標準的なAzureインフラへの移行を進めていると述べていました。また、昨年は、Minecraftの開発元であるMojang社をAWSインフラからAzureに移行させる取り組みも行っています。

一方、AWSはそもそもAmazonの従業員がAmazonのコンピューティングリソースにアクセスしやすくするために開発されたものであり、AWSを利用することは、長い間、会社全体のDNAの一部となっています。PrimeやTwitchがAWSインフラを利用していることや、NetflixやDisney+のコンテンツをホスティングしていることなどは、同社の事例として紹介されています。しかし、同社は2019年に、(CEOのラリー・エリソン氏が基調講演でよく言及していた)Oracleデータベース技術への依存から、ようやく完全に移行することができたことを公にしました。

Googleは最近、YouTube処理用の新しいカスタムArgosビデオトランスコーディングチップを公開し、これまでの伝統的なサーバー構成と比較し、計算効率が「最大20~33倍」向上すると発表しました。

Data Center Dynamics

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