IBMがブラジルにマルチゾーンクラウドリージョンを開設

IBMは、ブラジルでクラウドサービス用のマルチゾーンリージョン(MZR)を開設し、2019年に宣言した約束を果たしました。

2019年、IBMはブラジルのサンパウロにデータセンター1棟を開設し、2020年にはそれをマルチゾーンリージョンへと拡張し、顧客に信頼性の高いWebサービスを提供すると約束しました。Covid-19パンデミックの影響で作業はやや遅れましたが、リージョンは、サンパウロの別サイトの新データセンター2棟と共に今年ようやく稼働を開始しました。

信頼性のためのマルチゾーン

「IBM Cloudのマルチゾーンリージョンはサンパウロ州にあるが、地理的に離れた データセンター 内の3つの アベイラビリティゾーン で構成されている」ラテンアメリカのテクノロジー部門VPのJoaquim Campos氏はBNAmericasにこのように説明しています。「3か所のサイトはIBMが所有し管理している」

ブラジルでのIBM Cloudの存在感を3倍にするこの投資は、ラテンアメリカへの長年にわたる最大の投資を意味します。マルチゾーンリージョンは、データ主権及びコンプライアンス要件を要求する顧客をサポートし、ブラジル国内でのデータ保持を実現し、また複数サイトでのバックアップに関する信頼性維持を目的としています。

IBMは、金融サービス、政府、電気通信系の顧客獲得を目指し、IBM Hyper Protect Crypto Servicesなどのサービスを提供します。IBM Hyper Protect Crypto Servicesは、顧客が独自の暗号化キーを設定でき、データへのアクセスを制御できるため、IBMでさえアクセスができなくなります。 

3か所の独立したデータセンターがあるということは、1サイトでの障害はそのゾーンにのみしか影響せず、複製されたワークロードは保護されることを意味します。

IBMは現在、世界中に8つのMZRを設けています。米国(ダラスとワシントン)、ヨーロッパ(ロンドンとフランクフルト)、日本、オーストラリアの既存MZRに加え、最近、大阪とトロントに新しいMZRを開設しました。

Data Center Dynamics

原文(全文)はこちら

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。