Facebook、中国国内でのデータセンター建設に否定的
プライバシーを重視したプラットフォームを実現
Facebookが、中国にはデータセンターを建設しない可能性について示唆しました。マーク・ザッカーバーグ氏は、「プライバシーや表現の自由といった人間の権利を侵害する国には、データセンターを建設するつもりはない」との意向を示したのです。
かつては親密な関係だったが…
ザッカーバーグ氏は、昨今の中国の政治情勢は、プライバシーを重視するという、Facebookの新たな指針に沿うものではないことを指摘しました。
この主張に呼応して同社の関係筋がBuzzfeed Newsに話したところによりますと、Facebookは中国での先行きが見えていないようです。
匿名にはなりますが、他の情報筋もまた、Facebookが、より多くの国境を超えたコミュニケーションを可能にしたいと考える一方で、中国でサービスを提供する方法や、重要な業務インフラを設置する方法は見つけられずにいると指摘します。
これらの動きの端緒は、同社が“プライバシー重視のプラットフォーム”へと自社ソーシャルネットワークを変化させる枠組みを打ち出したことにあります。
今回の指針の変更は、ケンブリッジ・アナリティカのスキャンダルに関与したことで傷ついたFacebookのブランドを回復させることが目的かもしれません。中国市場に参入しないというFacebookの動きは、間違いなくGoogleやAmazonといった他の巨大テック企業を牽制することになります。同社が提供するソーシャルネットワークサービス(Facebook、Instagram、Messenger、Whatsapp)のユーザー数はおよそ27億人にもなり、欧米を中心に現在展開している市場では、もうじき飽和状態に達するでしょう。
中国市場へ積極参入すれば、14億もの新規ユーザーが見込めるため、同社が成長を求めるのであれば欠かせない市場です。
Facebookは、これまでは積極的に中国市場進出の足がかりを得ようと画策してきました。2016年、New York Timesは、Facebookが特定のトピックに関する投稿を防ぐ検閲ツール開発に取り組んでいると報じていました。このツールが開発されれば、表現の自由を好まない国にも、ソーシャルメディアプラットフォームを簡単に持ち込むことができると見込んでいたようです。
– Data Center Dynamics
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