マイクロソフト、ホランズクローンのデータセンター建設の許可を取得
紆余曲折の末にたどり着いた結論
マイクロソフトは、オランダ北部のホランズ・クローン地区で、長期にわたる許認可手続きを経て、ようやく新しいデータセンターの建設許可を取得しました。
今週、 North Sea Canal Area Environment Agency (北海運河地域環境庁:OD NZKG)は、ミッデンウメール(Het Venster)のCultuurweg 11にあるマイクロソフトのAMS13/14データセンターの建設および運用に関する最後の環境許可証を交付しました。
AMS13とAMS14のプロセスは長引いており、すでに建設が始まっていました。オランダ・クルーン政府は以前、マイクロソフトがすでに既存の施設を持つ場所の近くで、2021年に新しいデータセンターの建設作業を開始するための環境を許可していました。
しかしその後、ノールド・ホランド州は、自治体に許可を与える権限がないと判断し、マイクロソフトに対して「無許可で事業を行った」として強制執行の手続きを始めました。
その後OD NZKGは、マイクロソフトが「最終的な許可を見越して、自社の責任のもとで」作業を継続することを許可する「許容決定」を出しました。
今週OD NZKGが「2022年11月、国務院は、プロジェクトの建設中に放出される窒素を無視することはできないと裁定しました。これにより、いわゆる建築物の免責が終わりました」と述べています。「すべての企業にとって、したがってマイクロソフトにとっても、これは周囲の自然に対する窒素負荷を建設プロジェクトごとに評価しなければならないことを意味しました。この評価により、データセンターの建設と使用は、 Natura 2000 エリアに悪影響を及ぼさないことがわかりました」
許可証によると、データセンターの敷地はアグリポートビジネスパーク内の14.4ヘクタールに設定されています。AMS13とAMS1という名前の2つの独立した36MWの建物で構成され、それぞれ5つのデータホールを備えています。冷却システムの設計は、「蒸発システムを備えた直接空気システムに基づく」もので、PUEは1.18と見積もられています。敷地内には、3.3MWのバックアップ発電機40台と1MWのバックアップ発電機2台が設置される予定です。
最終的な許可証は、4月20日から6週間、OD NZKGのウェブサイト上で閲覧およ可能となっています。
オランダのデータセンター、特にハイパースケール施設は、国内で激しい反対運動に直面しています。2022年、国はハイパースケールデータセンターを9ヶ月間禁止した後、夏にはより厳しい規則を導入しました。ホランズクルーンは2つしかない免除地域のひとつでしたが、地元議会はこの地域でのデータセンター建設の一時停止を独自に呼びかけました。
また、Facebookがゼーヴォルデに建設しようとした巨大な提案も、禁止令の下で認められていましたが、こちらも地元の抗議を受けて中止されています。
ミデンメアにおけるマイクロソフトの活動は、水の消費量をめぐって農家から長年にわたって反対されてきました。マイクロソフトの既存のデータセンターは、暑さで深刻な水不足に陥った2021年に8400万リットル(84000立方メートル)の水を消費したと報告されています。
Googleはオランダのホランズクローン地域にも施設を持っています。エームスデルタ自治体のアッピンゲダムで計画されていた別のデータセンターも、政府のハイパースケールモラトリアムによって一時停止していました。無名のデベロッパー(地元報道ではGoogleとされている)は、Fivelpoortビジネスパーク内の20ヘクタールに200MWを供給する54,000平方メートルの施設を2つ建設することを目標にしていました。
昨年は、Googleがフローニンゲン州のウェストポート工業団地にある20ヘクタールの土地を買収しました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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