ナスダック、AWSに移行し、オンプレミスのデータセンターをプライベートAWSローカルゾーンとして利用

ハイブリッドモデルを目指す米国証券取引所

米国の証券取引所であるナスダック(NASDAQ) は、AWSのインフラに移行するだけでなく、自社オンプレミスのネットワーク環境にもAWSインフラを導入する計画を発表しました。

ナスダックは、2022年から、米国のオプション市場であるNasdaq MRXを皮切りに、北米の市場を段階的にAWSに移行する計画です。同社は今後、AWSを使ったさらなる北米市場のクラウド化を計画しています。

ナスダックの米国株式市場とオプション市場を支える主要データセンターは、ニュージャージー州カータレットにあるエクイニクスのNY11施設内にあります。

また、ナスダック は、AWS Outposts(オンプレミス型のアプライアンス)をカータレット施設のコアネットワークに直接組み込み、市場インフラ向けに両社が共同で開発した新しいエッジコンピューティングソリューションを使用していく予定です。

「この共同設計されたエッジコンピューティングソリューションにより、ナスダックの既存データセンターは、資本市場業界初のプライベートAWSローカルゾーンとして確立されることになる」

ナスダックの社長兼CEOであるアデナ・フリードマンは次のように述べています。「今回のAWSとの画期的なパートナーシップは、すべての市場参加者にとって、よりレジリエンスかつスケーラブルな、真のクラウド型市場インフラの構築を目指すものです。10年以上にわたり、ナスダック はAWSのレジリエンス性と高いセキュリティを利用して、顧客主導のソリューションを提供してきました。革新的な今回のAWSとの新たなコラボレーションは、私たちの市場に未来への架け橋を作り、ナスダックのクラウドジャーニーにおける次の大きな一歩を示していきます」

AWSのCEOであるアダム・セリプスキーは次のように述べています。「ナスダックとAWSは共に、資本市場の組織にとっての可能性を変え、イノベーションの加速とビジネスプロセスの改善を支援していく。このパートナーシップにより、ナスダックはクラウド導入の20年目を迎えるにあたり、自社の基幹インフラをより簡単にクラウドに移行し、新しいサービスを革新することができるようになる」

ナスダックは、2008年にAWSのインフラを利用してMarket Replayサービスを開始して以来のAWS顧客であり、すでに数多くのナスダックのサービスや製品がAWSインフラから提供されています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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